1 | げんげ田や孫と手を振る一両列車 | 歌子 |
並選1 | (祥雲選)字余りが少し気になりますが、現実感 のある微笑ましい景の良句です。 | |
2 | 紫雲英編み王女に仕立て結婚式 | 一駒 |
3 | 未練なくここを捨て去り鳥帰る | 歌子 |
特選3 | (一駒選) 人生がこんなだったらいい | |
並選3 | (法被衣選)渡り鳥の鋭敏に季節を感じての行動。もうちょっと余韻があっても・・・。 | |
4 | 水取りや火の粉の雨の二月堂 | 丑郎 |
並選4 | (祥雲選)まさに見たままの写生句ですが、中句が効いて素晴らしい。 | |
並選4 | (歌子選) 水取りは水なのに、火の粉の雨とは何のことだろう。知らないので検索してみました。正に火の粉の雨ですね。お水取り、なんと壮大な古来からの行事。火の粉が木造建築に引火しないかと、ドキドキハラハラしました。 | |
5 | 土手の花見野球部の子ら駆け抜けし | 法被衣 |
6 | 春風や歩行器鳴らし初あるき | 歌子 |
特選6 | (一駒選)幼児なのか麻痺した身体のリハビリ後の一歩なのか歩けて嬉しいが伝わる | |
特選6 | (丑郎選)とても微笑ましい光景が見えます。大好きな句です。 | |
並選6 | (祥雲選) 幼児の初歩きの様子が生き生きと表現されている、愛情深い良句です。 | |
7 | 牧開き飴のごと塩舐める牛 | 歌子 |
並選7 | (法被衣選)作者の観察眼とめんこい牛たち。 |
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8 | レガッタの幾何学模様湖水跳ぶ | 歌子 |
並選8 | (丑郎選) 毎年ゴールデンウイークの琵琶湖レガッタは風物詩です。 | |
9 | 龍神や瀬田のレガッタ白熱す | 祥雲 |
並選9 9 | (一駒) 瀬田のボートレースは神宿る白熱戦 |
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10 | 飛沫上げレガッタレース水を切る | 一駒 |
11 | レガッタや親子に違ふメッセージ | 丑郎 |
12 | レガッタの残し水紋岸を打つ | 法被衣 |
13 | 友と編む紫雲英の花やランドセル | 祥雲 |
並選13 | (丑郎選) 田舎でも緑肥農業(レンゲ畑)が減り昔懐かしい句に感服。 | |
14 | 診療医来る紫雲英田畔伝ひ | 丑郎 |
特選14 | (法被衣選) 白衣のお医者さんの足取りも軽い。体は不調だけれど気持ちは軽い様子。 | |
15 | 身を沈む紫雲英の海や音もなし | 法被衣 |
16 | 塹壕の宙(そら)にも春風ウクライナ | 祥雲 |
17 | 春風や膏薬貼って拭き掃除 | 一駒 |
並選17 | (歌子選)春になるとあちこちの埃が目立つので、じっとしていられない働き者の主婦(主夫?)の様子が目に浮かびます。 | |
並選17 | (法被衣選) 開け放した窓、微かに匂う膏薬の香り。 春のうきうき感が伝わってくる。 |
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18 | 春風やアルプス席の国訛り | 丑郎 |
特選18 | (祥雲選) 春の高校野球の景でしょうか。甲子園のアルプス席に詰めかけた応援団から国訛りが聞こえてくる。東北か、九州か。季語に相応しい、興味の広がる大きな良句です。 |
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特選18 | (歌子選)コロナが下火になり、再び観衆の中でスポーツができるようになったり、声を出して応援ができるようになった喜びが、ふつふつとわいてきます。飛び交うお国訛り、いいですねえ。 | |
19 | 春風や顎にマスクの親子かな |
法被衣 |
20 | 青柳や粋な若衆の手漕ぎ舟 | 祥雲 |
21 | 老いる日オイル値上がり春深し | 一駒 |
22 | 鈴つけて牛百頭の牧開き | 祥雲 |
並選22 | (歌子選)広大な牧場に解き放たれた牛たちの喜びが鈴の音に乗って伝わってきます。 | |
並選22 | (一駒選)野山に放たれた開放感が嬉しいと空に響いてる | |
並選22 | (牛郎選)雄大な放牧地の様子素敵な句に惹かれました。 | |
23 | 牧開き空っぽ牛舎の糞集め | 一駒 |
24 | チャボの雛連なり走る牧開き | 丑郎 |
25 | 牧開き羊の群れはアメーバー | 法被衣 |