作品選者選評感想 | 作者 | |
1 | 清流にまぎれ微かや河鹿笛 | 祥雲 |
1 並選 |
清流にまぎれ微かや河鹿笛 【歌子選】日本の美しい風景、美しい音が目にも耳にも伝わってきて、なんとも心地いい句です。 |
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2 | 散り渋る重そうで軽い白牡丹 | 歌子 |
2特選 | 散り渋る重そうで軽い白牡丹 【法被衣選】まだまだ頑張って咲いている大きな牡丹の花、確かに重そうで軽やかな花びらです。 | |
2並選 | 散り渋る重そうで軽い白牡丹 【一駒選】立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は藤の花の如くまだまだ魅せたい牡丹 | |
3 | 新緑や胸いっぱいに深呼吸 | 丑郎 |
4 | 新緑や色とりどりの老婆達 | 一駒 |
5 | 風止みて皆腹ペコの鯉のぼり | 法被衣 |
5特選 | 風止みて皆腹ペコの鯉のぼり 【丑郎選】 作者のユーモア溢れる視点に関心しました。 | |
5並選 | 風止みて皆腹ペコの鯉のぼり 【祥雲選】諧謔味のある、大いに共感できる風景描写句です。 |
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5並選 | 風止みて皆腹ペコの鯉のぼり 【歌子】説明不要の可笑しさ、映像が浮かんできます。 | |
6 | ブナ林の滴る尾瀬の山路ゆく | 祥雲 |
7 | 地の恵み分け入り摘む山滴る | 一駒 |
8 | 新茶汲む宇治政所味比べ | 丑郎 |
9 | 新緑や高き高きへ膨れゆき | 歌子 |
9並選 | 新緑や高き高きへ膨れゆき 【法被衣選】新緑の持つエネルギーがよく表現されています。視点が大空へと届きます。 | |
10 | アルプスの山と語らう田植かな | 祥雲 |
10並選 | アルプスの山と語らう田植かな 【丑郎選】 初めて富山市を訪れた光景思い出しました。 | |
10並選 | アルプスの山と語らう田植かな 【歌子選】山々にいだかれた美しい田園風景が目に浮かびます | |
11 | 山滴る命の力漲れり | 法被衣 |
11並選 | 山滴る命の力漲れり 【一駒選】緑もくもくに膨れて生命力に溢れてる | |
12 | 山滴る峠途中の串団子 | 歌子 |
12並選 | 【祥雲選】醤油垂れの滴るような串団子を峠途中の茶店で食べている景か。 |
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13 | 新緑のブナの尾瀬路をあゆむ幸 | 祥雲 |
14 | 一心に山滴りて轆轤挽く | 丑郎 |
15 | 寄るべなく走る廊下に西陽刺す | 一駒 |
16 | 田植え越し泥の海には逆さ富士 | 法被衣 |
16並選 | 田植え越し泥の海には逆さ富士 【一駒選】壮大な田植えが想像される | |
17 | 課外授業早乙女姿の三年生 | 歌子 |
17並選 | 課外授業早乙女姿の三年生 (法被衣選】たすき掛けの子どもの姿が浮かんできます。 秋には稲刈りですね。 |
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18 | GPS付の田植え機過疎の村 | 丑郎 |
18特選 | GPS付きの田植機過疎の村 【歌子選】過疎の村一丸で行っている田植え作業の、進捗状況の把握のために、使われているのでしょうか。 | |
18並選 | GPS付きの田植機過疎の村 【祥雲選】最近の田植機にはGPS機能がついていて、事故があっても場所の特定が早くできるようになっているのか。 | |
18並選 | GPS付きの田植え機過疎の村 【法被衣選】田植えもデジタル化の波。時代ですねえ。 | |
19 | 有給に土日休んで田植えかな | 一駒 |
19並選 | 有給に土日休んで田植えかな 【丑郎選】兼業農家の実態、後継者不足頭が痛い事です。 | |
20 | 麦の秋まだ青々と風渡る | 法被衣 |
21 | 母知らぬわが孫15麦の秋 | 歌子 |
21特選 | 母知らぬわが孫15麦の秋 【祥雲選】お母さんのいないお孫さんが逆境にもめげずに逞しく育ってきている様子の良句。 |
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21特選 |
母知らぬわが孫15麦の秋 【一駒選】いちご白書の開封が来たね
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21並選 | 母知らぬわが孫15麦の秋 【丑郎選】事情は判りませんが爺婆の思いが読み取れます。 | |
22 | 終着のバス停見へて麦の秋 | 丑郎 |
23 | 麦の秋一羽の雀パンを摘む | 一駒 |
24 | 野鼠を狙う鳶の眼麦の秋 | 祥雲 |
25 | 新緑や陽光透ける並木道 | 法被衣 |