1 泡越しにダンサー凝視す夏の宵
2 手の窪にほうたる囲み跼り （せぐくめり）
3 その話じっくりしませうまず麦酒
4 ウォーキング道草先はビヤホール
7 甚平や街の灯に紛れゆく
8 ビヤホール一人我慢のウーロン茶
9 ビヤジョッキ肴は皆の笑い顔
10 父の日や何もないのが潔い
11 蛍火やおしゃべりギャルも黙らせし
12 瓶の汗ぬぐいて独り麦酒飲む
13
14 贈られしタイは箱なり去年より （別な句が入っていましたので、訂正しました。）
15 父の日や遠き記憶の肩車
16 オカリナのどこからとなく蛍の夜
17 父の日に在りし面影胸刻む
18 湯上がりのひと口だけのビールかな
19 父の日にサンキュ一言照れ隠し
19 父の日にサンキュ一言照れ隠し
20 庭仕事終えてビールと手振りかな
21 父の日に待ちくたびれる宅急便
22 父の日や静かに暮れる一人酒
22 父の日や静かに暮れる一人酒
23 灯り消し蛍はなして夢の中
24 父の日や蓄音機より歌流れ
25 父の日に集う子もなく妻もなし
26
27 電柱の影踏み行かむ汗の道
28 甚平の膝がはじめる揺すり癖
29 片陰に心地よき風貰ひけり
29 片陰に心地よき風貰ひけり
30 田園でほたるとりし日懐かしく
33 線香に犬も同じと鼻そらす
34 思い出す蛍はなした蚊帳の中
35 甚平の麻の硬さの心地よき
35 甚平の麻の硬さの心地よき
36 甚平や孫とお揃い照れ笑い
37 五年ぶり再開祝すビヤホール
38 雨やみて夕焼け空に蚊遣り香
39
40 着て出れば恥ずかし毛脛のなま白し
41 片陰り猫のっそりと漁師町
42 甚平の子縄文跡の野を駈けり
43 かや張りのかやが重たし童なり
45 甚平の袖をひろげて涼をとる
46 漆黒に沢の蛍の幽玄美
47 片陰や笑顔零れる老夫婦
48 亡き父の甚平着込み詰め将棋
49 片蔭や何潜みおる路地の奥
50 片影を求め逃げ込む弱虫や
51 片影や動画のごとく猫走る
52 風止みて猫片陰に毛づくろい
53
54 おさなごが手のうち灯り飛び立ちぬ
55 蚊遣り火の煙りゆらして立ち去りぬ
56 野の花が似合うておりぬ蚊遣置き
57 片影に紐を解きたり麦わらの
58 父の日や墓前にタバコ二本かな
58 父の日や墓前にタバコ二本かな
59 頼むぞと祈って蚊取りプラグ差す
60 父の日やそっと手に触れ照れ笑い
61 蚊取り下げおそるおそると藪に入る
61 蚊取り下げおそるおそると藪に入る
62 放たれし蛍哀しき都会かな
63 夜風受け挽歌聴きつつビールなり
64 日が暮れて甚平着替えカラオケへ
65 甚平の紐結べずに泣く児かな
66
67 蚊や哀れ煙も見えぬに六畳間
68 ビヤホール入るなりはずす衿ボタン
69 父の日やどうも似合わぬ白い薔薇
70 甚平でげたを鳴らしたり喫茶店
71 電柱の片影借りて待つ信号
72 水際に幻想みせる蛍かな
73 片陰をもとめて急ぐ帰り道
74 蚊遣り焚き笛に息入る木陰かな
75 酔いつぶれ香取線香つけ忘れ
76 空青く蚊取りぶら下げ墓掃除
77 ほたる狩りホテルの庭は繁華街
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6月の作品の発表をいたします。
5句選んで 6月28日まで、karako06@yahoo.co.jp に選句、感想などをお送りください。
