顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

歌子選 第33回

●歌子選【7.9.10.15、23.34.37】

7.西瓜割る家族の笑顔寄ってくる
   
   何とも幸福な家庭の日常、赤いね、とか甘そうだね
   などと会話が聞こえてきそうです。
   

9 田舎から西瓜届いて長電話
 
   西瓜届きましたよ~ありがとう^から始まって、今年の天気がねえ
   誰それがどうしてこうしてねえと取り留めもなく
   話がはずんでいる様子が、目に見えるようです。
   
 
10 孫の数ただして西瓜切られけり
 
    夏休みでお孫さんたちが集まっているのでしょう。
    何とも平和なにぎわいを感じる句です。
    私が子供のころにも、こんな風景があったっけなあ
    白黒映画を見ているような懐かしい気持ちになりました。
 
 
15 むずかれる孫の子守の秋暑かな
    むずかる孫と、残暑との取り合わせ。  
    うーーん 23の釦と並んで、こんな風に
    句がつくれたらいいですねえ。 
 
 
23 シャツ釦ひとつ狂いし残暑かな
    釦と残暑、何の関係もなく遠く離れた言葉ですが
    すごくよくかみ合っていますよね。
    15と同様、こういう風に句を作れたらいいなあと、私の願望です。
    どうしてもすべての言葉を兼題に沿わせてしまうんですよね。
    
    
34 うす紅の水面に落ちる萩の滝 
    いやいやこれは、なんと美しい情景でしょうか
    昨日 2歳の孫との散歩中に、咲き初めの薄紅色
    の萩がゆれて澄んだ川にすれすれに垂れており、水の流れが
    花がこぼれるのを待っているのです。花弁がこぼれるころは
    この句さながらの風景だわあと思いながら、思わず立ち止まって
    眺めました。垂れた萩を滝と表現したところがお見事ですね。
      

37 くぐり行く萩の廊下や百花園
   萩の廊下ですか。そして百花園・・・
   これもまたなんと美しい句でしょうか。こういうところに
   身を置いてみたいものだと憧れました。
   くぐりゆく萩の廊下というだけでも、想像を豊かに膨らませられ
   ますが、実際の名前なのかどうかわかりませんが、百花園と
   いうのが この句の景をさらに素晴らしく大きなものにして、
   読者が素通りできない作品にしていると思います。
   34の萩の滝といい37の百花園といい、まるで油絵か写真の前で
   釘づけられたようなそんな思いにさせられました。
  
   
    

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●歌子の作品
 
1ぽんぽんと頭叩いて西瓜売り  【歌子】
 
14.亡き友へ残暑見舞をしたためり 【歌子】
 
27.萩揺れる城のある町ぶらりかな 【歌子】
 
40.たどたどとドビッシー弾く月の夜 【歌子】