作品番号 作 品
1 ことことと黒豆を煮る年の暮
2 この月日押され流され年の暮れ
3 歳の暮れ流れる曲の忙しなさ
4 歳の瀬や大荷物行く問屋街
5 ピューピューと吹かれて寒し年の暮れ
6 一人身や所在なくして年の暮れ
7 また一つ悔いを重ねて歳の暮れ
8 歳の暮れ椅子にもたれて昼寝かな
9 生かされてお蔭で無事に年の暮れ
10 四つ角のタバコ屋閉じて年の暮れ
11 歳の暮れひらきなおりて並の月
12 頭だけ前へ前へと年の暮れ
13 今年こそなにも出来ずに歳のくれ
14 幼子は目貼りに指を隙間風
15 ひとり寝の夜具の衿引くすきまかぜ
16 隙間風吹けば飛ばせり風と消え
17 息をせるカーテン越の隙間風
18 隙間風気づかぬふりで米をとぐ
19 隙間風淋しくないと強がって
20 隙間風毛布の中で丸くなり
21 隙間風どこからか香るコーヒーの
22 湯上りは極楽気分隙間風
23 風呂にゆく足をすくます隙間風
2４ 厠にて友を襲いし隙間風
25 隙間風決してうんとは言はぬ夫
26 隙間風妻は換気と笑い顔
27 さくと刃を入れし白菜真二つに
28 白菜をはむやシャキリと妻若し
29 白菜や巻いて育てて上手知る
30 白菜の精ごと包む古新聞
31 朝もやに白菜つける白い息
32 虫食いの白菜作る頑固者
33 白菜の一刀両断小気味良き
34 白菜や皆が集まる時を待つ
35 白菜漬け日韓選ぶ口喧嘩
36 縛られて畑の白菜ややしおれ
37 寒き日を待ちて白菜漬けそこね
38 不揃いの白菜ぶ厚く古新聞
39 ４つに割り白菜つけて自慢顔
40 着ぶくれに身動きとれぬ電車中
41 着ぶくれて人みな無口となりにけり
42 着ぶくれと裾の鼻みず懐かしや
43 着膨れの影戯るる親子かな
44 着膨れてようやく降りた電車かな
45 青っぱな着膨れ坊主今はパパ
46 着ぶくれと言って差し引く体重計
47 着膨れやなんと身体の骨細し
4５－２ 着ぶくれと思ってやりたい我が家内
48 着ぶくれてやじろべのよな女子高生
49 着ぶくれた母が手を引く半ズボン
50 六十路女や着膨れているわけでなし
51 着膨れていつもと違う妻がいて
52 気が付けば皆寄り添いし堀炬燵
53 それぞれの居場所定まるこたつかな
54 小夜更けの炬燵に足や小宇宙
55 先客の猫に遠慮の炬燵かな
56 落ち込んだ夜はこたつで丸くなる
57 炬燵出し家族マージャンポンリーチ
58 思春期の炬燵の足先期待感
59 エコといい炬燵背負って漫画読み
60 年寄りを迎えてくれる掘り炬燵
61 ふもとには菓子とリモコンこたつ山
62 酔いゐ寝て炬燵で目覚め悔いる朝
63 ゆるびたる脚の炬燵や老い二人
64 忘年会こもごも悲喜を併せ呑む
65 忘れえぬ事もありけり忘年会
66 下戸悲し忘年会費みな同じ
67 忘年会なじみの店でしんみりと
68 忘年会女二人でグラス空け
69 俳句会忘年会の兼題や
70 忘年会指されぬように隅に居り
71 忘年会断わる口実みつからず
72 忘年会果てし駅頭風奔る
73 あさっては仕事なりけり忘年会
74 もの忘れ忘年会のいつどこで
75 忘年会上司来思はず噛まず飲む
76 昔日の父母の作りし晦日蕎麦
1 ことことと黒豆を煮る年の暮
2 この月日押され流され年の暮れ
3 歳の暮れ流れる曲の忙しなさ
4 歳の瀬や大荷物行く問屋街
5 ピューピューと吹かれて寒し年の暮れ
6 一人身や所在なくして年の暮れ
7 また一つ悔いを重ねて歳の暮れ
8 歳の暮れ椅子にもたれて昼寝かな
9 生かされてお蔭で無事に年の暮れ
10 四つ角のタバコ屋閉じて年の暮れ
11 歳の暮れひらきなおりて並の月
12 頭だけ前へ前へと年の暮れ
13 今年こそなにも出来ずに歳のくれ
14 幼子は目貼りに指を隙間風
15 ひとり寝の夜具の衿引くすきまかぜ
16 隙間風吹けば飛ばせり風と消え
17 息をせるカーテン越の隙間風
18 隙間風気づかぬふりで米をとぐ
19 隙間風淋しくないと強がって
20 隙間風毛布の中で丸くなり
21 隙間風どこからか香るコーヒーの
22 湯上りは極楽気分隙間風
23 風呂にゆく足をすくます隙間風
2４ 厠にて友を襲いし隙間風
25 隙間風決してうんとは言はぬ夫
26 隙間風妻は換気と笑い顔
27 さくと刃を入れし白菜真二つに
28 白菜をはむやシャキリと妻若し
29 白菜や巻いて育てて上手知る
30 白菜の精ごと包む古新聞
31 朝もやに白菜つける白い息
32 虫食いの白菜作る頑固者
33 白菜の一刀両断小気味良き
34 白菜や皆が集まる時を待つ
35 白菜漬け日韓選ぶ口喧嘩
36 縛られて畑の白菜ややしおれ
37 寒き日を待ちて白菜漬けそこね
38 不揃いの白菜ぶ厚く古新聞
39 ４つに割り白菜つけて自慢顔
40 着ぶくれに身動きとれぬ電車中
41 着ぶくれて人みな無口となりにけり
42 着ぶくれと裾の鼻みず懐かしや
43 着膨れの影戯るる親子かな
44 着膨れてようやく降りた電車かな
45 青っぱな着膨れ坊主今はパパ
46 着ぶくれと言って差し引く体重計
47 着膨れやなんと身体の骨細し
4５－２ 着ぶくれと思ってやりたい我が家内
48 着ぶくれてやじろべのよな女子高生
49 着ぶくれた母が手を引く半ズボン
50 六十路女や着膨れているわけでなし
51 着膨れていつもと違う妻がいて
52 気が付けば皆寄り添いし堀炬燵
53 それぞれの居場所定まるこたつかな
54 小夜更けの炬燵に足や小宇宙
55 先客の猫に遠慮の炬燵かな
56 落ち込んだ夜はこたつで丸くなる
57 炬燵出し家族マージャンポンリーチ
58 思春期の炬燵の足先期待感
59 エコといい炬燵背負って漫画読み
60 年寄りを迎えてくれる掘り炬燵
61 ふもとには菓子とリモコンこたつ山
62 酔いゐ寝て炬燵で目覚め悔いる朝
63 ゆるびたる脚の炬燵や老い二人
64 忘年会こもごも悲喜を併せ呑む
65 忘れえぬ事もありけり忘年会
66 下戸悲し忘年会費みな同じ
67 忘年会なじみの店でしんみりと
68 忘年会女二人でグラス空け
69 俳句会忘年会の兼題や
70 忘年会指されぬように隅に居り
71 忘年会断わる口実みつからず
72 忘年会果てし駅頭風奔る
73 あさっては仕事なりけり忘年会
74 もの忘れ忘年会のいつどこで
75 忘年会上司来思はず噛まず飲む
76 昔日の父母の作りし晦日蕎麦
77 年越しの蕎麦や安都の湯気かおる
78 年越しの蕎麦の長さは月日かな
79 清々と年越しそばの席にあり
80 心無に年越しそばを用意する
81 鐘の音や年越し蕎麦の汁苦し
82 つつがなく年越しそばのありがたさ
83 ツルツルと年越しそばを食べにけり
84 手打ちして年越しそばや事納め
85 湯をそそぐだけのそばにて年を越す
86 年越しのそばの長きに立ちあがる
87 子の言葉日に日に増えり晦日そば
♪・・・・・♪・・・・・・♪……♪・・・・・♪・・・・・・・♪
第37回の投稿作品がそろいました。
今回は数が多かったですが、やれば何とかなるものですね。
みやすいように、兼題ごとに、色分けしてアップしてみました。
数も多いので、7句選としましょう。
期限は12月2６ごろまでにお願いします。
選句の送り先 karakoro575@yahoo.co.jp
選句の送り方は作品の番号だけでもOKです。
作品の番号と作品をコピーし、感想、選評、一言も
あればなおいいですが、ご無理のない程度でよろしく
お願いします。
