⑦●祥雲さん選 【9、27、30、36、44、46】
9 修験者に慣ひ火渡り厄落とし
「慣ひ」は「倣ひ」が良いと思いますが、火渡りの
厄払いの儀式を見た事があるので、共感できる句です。
27 春めくや部活の子らの声高に
部活の特に女学生の声でしょうか、いかにも春め
いて聞こえてくる様子が巧く表現されています。
30 田をせせる鳥の仕草も春めいて
自然界が春めいてきた様子が巧く表現されています。
「せせる」が効いています。
36 制服を調う子らの春めきて
新学期を前に制服を調えることは子らの喜びです。
またそれを眺めている作者の嬉しさも覗えます。
44 自転車でぬける梅林風やさし
自転車で梅林を抜けた時の優しい風の匂いが伝わって
来るような良句です。
46 梅が枝の白さ紛らす鈍曇り
早春の白梅は晴天ではなく曇天の日が多いのですが、
「鈍曇り」が効いている良句です。
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⑧●祥雲さんの作品 2月18日
8神主の振れる幣音厄払 【祥雲】
20寒明くや畑の土の膨らみて 【祥雲】
32盛り上がるもぐらの塚の春めける 【祥雲】
40今年また妻と歩みし梅小路 【祥雲】