顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

歌子 第41回

歌子選  【1.3.14.17.33.35.】

1 漣の寄せ来る湖や風光る  
 
      湖水のさざなみに光が砕け散ってキラキラしている

      情景が目に見えるように美しい。
 
 

風光る太閤気どり天守閣  
 
     天守閣にのぼって、太閤の気分を味わいながら下界を
 
     眺めているのでしょうか。それとも、写真撮影でもしているのでしょうか。

     そんな平和でのどかな様子が目に浮かぶようです。
 

14 直ぐ道や雨のち晴れのち花吹雪  
 
      雨のち晴れの後に何が来るのだろうとおもえば

      花吹雪。あーーいいですねえ。人の道をまっすぐに歩んで
 
      いけば、最後は花吹雪に包まれてあの世へゴール。そんな
 
      ことまで思わせてくれます。
 

27 籾おろし今年も無事に好好爺  
 
      地震津波放射能で、大揺れの日本。

      そんな中でも無事に例年通りの籾おろし

      ができた働き者のおじいさんの日焼けした

      にこにこ顔が目に浮かびます。
 
 

33 沈丁花涙を海に注ぎこむ  
      
      あの日の映像が目にやきつき海や川を
 
      みると涙がこみ上げます 

      常ならばそこはかとなく甘く幸せな

      思いにさせてくれる沈丁花の香りが、
      逆に、切ない思いにさせられます。
 
    
 
35 一膳の箸にも謂はれ沈丁花  
 
      一膳の箸にどんな謂れがあるのか

      気になりますね。
 
 
 

≪その他 気になった句≫

13 鳥遊ぶ浅黄の影や水の春   
 
     川べりで遊ぶ浅黄色をしたとり

     その様子を川面に写している美しい情景が

     目に浮かび、とくに気にいった句でしたが、

     すでにウエブアップされていましたので、

     こちらに移しました。

     
19 幼子の母に飾した皷草   
 
      タンポポのことでしょうか。

      なんとも愛らしく可愛い情景ですね。
 
 
24 花びらや踊り潜りつ小滝の背  
 
     花弁が浮きつ沈みつしている様子を

     踊り潜りという描写に工夫を感じました。 
    
 
     
28 沈丁花明日はきっといい天気  
 
     沈丁花のあの香りをかぐと、きっと何かいいことが

     在りそうな気がします。そんな素直な何気ない

     表現がとてもいいと思いました。
 

29 かどかどを曲がって匂う沈丁花  
 
     沈丁花の咲く季節、いいですねえ。町中が沈丁花

     の香りに包まれ、優しい気持ちにさせてくれます。     
 
 

36 沈丁花父の植えたる香り道    
 
     沈丁花の香りとともにお父さんの事が

     思い出されますね。香り道とは父の思いに歩め

     というメッセージまで聞こえてきそうです。

     この句を拝見したとき、私も庭に沈丁花植えよ

     うかなって思いました。

     今までも何度か植えたのですが、雪に負けて越冬が

     うまくいかないんですよねえ。
 
 
40 終止符を打って見上げる春の空   

     今日一日の作業に終止符を打ったのでしょうか

     それとも抱えていた問題に終止符を打って、空を

     見上げたのでしょうか。終止符をうつという少し硬い

     表現に、春の空の柔らかさと明るさに、希望を

     感じました、

      
    
44    再会に感謝あふるる桜かな 
      
      がれきの山の中に咲いた桜の下で、被災地の方々が

      「ふるさと」を合唱している姿が目に浮かびました。

      今年の桜には、特別な思いがあります
 
 
 
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歌子の投稿作品 
 
●歌子 4月20日

香となれ海に手向けの沈丁花【歌子】
 
瓦礫路を裸足の僧や風光る 【歌子】
 
なゐは去り波引きたるも春愁 【歌子】