顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

新コーナー

 ●新コーナーを作ってみました。
  
  皆さまから届いた情報等を、番号を振って、書きたしていく形で、
 
  載せていきたいと思います。ぜひ俳句大会や紙上で御取り上げられたりしましたら
 
  ご一報いただけると嬉しく思います。みなさんで励みにしたいと思います。
 
  また、掲載記事についてコメント欄に、お気軽にコメントいただけると嬉しく思います。
 
   
  
 
 
①★祥雲さん、一席に入選★  (12月29日記)   おめでとうございます!!
 
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12月22日の朝日新聞埼玉版俳壇の落合水尾選で次の句が
 
一席に入選されたそうです。

俳句:どっちかとどんぐり握る児のこぶし
 
選者の評
 
「どっちにあーるか?」。こどもを有頂天にさせる素朴な遊び。

大人が相手になって試されているのも微笑ましい。握られているどんぐり

も喜色をおびていよう。濁音が声調を高めている。純で、愛らしい句である。
 
 
 
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 ② ★つだみつぐさん 母と子、師匠と弟子のやり取り ★         (1月29日編集子記)
 
 
   最近俳句を始めたばかりの津田さんが、趣味人倶楽部というところに、90才にして現役の俳人
 
   であるお母さまとのやり取りを、書かれた記事がありましたので、ご了解を得て、一部転載させ
 
   てもらいました。作品を元にしてのお母さまのアドバイスは、句作する際の大事なポイントが随所に
 
   ぴしゃりと書かれていて、とても参考になります。
 
 
 
 
   12月の俳句  つだみつぐ
 
 
  『星冴ゆる億年の夢凍らせて』       『風冴ゆる昔の我に悔いありて』
 
  『風冴ゆる十九の我に悔いありて』     『風止みて雪混じる雨メール消す』
 
   『我ら皆生存者なり冬の夜』        『土の中蝉みじろぎて冬の夜』

   『鳴る薬罐に箸投げんとす冬の夜』    『失くしたもの残っているもの去年今年』

  (略)

 
 パソコンからプリントアウトして、母に封書で送った。

ついさっき、母から電話がかかってきた。

「億年の夢凍らせて」って、何のことかわからないし、季重なり

次の、十九の悔いって、みつぐ、何を後悔しているの?」

「いや、あの、何となく、人生全体。」

「ふうん。これも伝わりにくいね。わたしが詠むならたとえば

 星冴ゆる十九の夢の幼なかりとか。」

「あの、おかあさん、いい句だと思う、だけど、それって、わたしがいいたいことと
 
ぜんぜん別だよ。別の俳句でしょ。」

「でもね、推敲しているうちに、全然違う句になるのはよくあるのよ。ときには正反対の
 
句意になったりする。まあ、でも、みつぐが別の句だって言うのなら、みつぐの名前で
 
出すわけにはいかないわね。

その次。

『風止みて』より『少しだけ』のほうがいいわね。少しだけ雨に雪が混じっていて、メール
 
を消す気持ちと響き合っている。このままでいいよ。
 
『蝉』は夏だから、ダメ。でも、こんな風にすれば使えるよ。

 冬の夜蝉の姿勢でみじろがずとか。」

「あのね。とても勉強になるけど、わたしはみじろいでいるんであって、みじろがず
 
じゃないの。これも別の句になっちゃう。」

「じゃあ、次。『親指の爪土残る』は、みつぐが百姓だということを知らないと、何のことか
 
わからないよ。わたしなら

 メール消す親指の爪に残る悔い    にするかな。」

「・・・・・・・・・いい句だね・・・・・・・・私には、この下五のような飛躍がなかなか
 
できないんだよね。
 
でも、これもわたしの句じゃない。」


「次。
 
『生存者』の句、このままでいいよ、今回の中で一番いいね。」

「え、ほんと?」o(〃^▽^〃)o

「『大根洗う』の句、これはだめね。このメールはパソコンのメール?」

「いや、携帯メール」

「じゃあ

 大根洗うポケットに待つメールあり

にしてみたけど、どう?」

「・・・・・・・・そうか。そんなふうに詠むのか・・・・なるほど。いい句だね。」

「次の『箸投げんとす』って、何なの?」

「あの、ご飯を食べていて、何か嫌なことを思い出してイライラしているときに、
 
薬罐が鳴って、ますますイライラした、って、そういう意味だけど。」

「そんな暗い句、誰も点を入れてくれないよ。あのね、俳句は俳諧から始まっているの。
 
ユーモアがあったり、前向きなのが好まれるのよ。」

「・・・・・・そう?」

「最後。『なくしたもの』の句、文語にしてごらん。よくなるから。同じ震災のことを詠んだ
 
『生存者』の句とセットでよく伝わるよ。」