羽
1 白玉の一つが愛しガラス皿
2 手際良く白玉作る割烹着
羽 道 法 歌
3 白玉を口に含んで愚痴一つ
し
4 白玉や母から嫁に合格点
5 白玉とソーダガラスの淡い時
6 白玉や奥山育ち死ぬるまで
牛
7 白玉を数えて分ける三時かな
葉
8 白玉や相談事を聴き流す
蝸
9 白玉や七難隠し角隠し
歌
10 蕗の傘ゆらり山道下るかな
牛 し 法
11 蕗の葉の面を作りて子ら遊ぶ
祥 道 法
12 だおだおと蕗を背負うて母来たる
13 匂い立つ煮蕗の夕餉大家族
牛 法
14 蕗を剥く手は疎かに古新聞
15 留守宅の蕗煮土産に主の元
祥 し 蝸 歌
16 蕗を煮て職なきことの豊かなる
祥 羽
17 曇天を支えし蕗の広葉かな
道 葉
18 秋田蕗今日一日は聞き役に
牛
19 菜園の瓜を配ってうわさ蒔く
法
20 腰曲げて草取る傍で芋の露
羽 し 道 葉 歌
21 さやさやと風渡りゆく植田かな
22 ひぐらしやさとてさせとが口をつく
23 堤防の草刈り奉仕夏鶯
羽 道 蝸
24 ペダル漕ぐ街遠くして風青し
祥 牛 し 蝸 葉
25 もう少し頑張るつもりかたつむり
祥 葉 歌
26 梅雨寒の観光船の汽笛かな
蝸
27 純白の紫陽花嫁入り衣装かな