10月の句会ではいろいろな「菊」「愁思」があったにも
かかわらず、祥雲さんの
鳴き砂を踏みて愁思の浜辺かな 【祥雲】
この句に選が一点集中してしまいましたね。
俳句はたった17文字であらわす詩ということで、余分なものを省いて、
表現するわけですが、自分しかわからないようなことでは、読者に共感
を得てもらうことはできませんし、さりとてああーそうですか、だけでは、
詰まりませんし、何かコツがあるんでしょうかねえ。
今日はいつも私が句会で言われていることを、少しご紹介します。
①事実だからといって、何でもかんでも描かない。
例 秋の夕空に丸い月が出てをりぬ・・・・・・・・・事実であっても、ああ、そうですか(そうですか俳句)
だけでおわってしまう。
そこにどんな感動があったのか、その感動を描こう。
②当たり前のことをわざわざ説明したり、付け加えない
例 秋の夜月こうこうと光をり ・・・・・・・・・・ 月が夜に出るのは当たり前 こうこうと光ると言わなくても
「こうこうと」だけで光っているということがわかるではない
か。
③読み手にいろいろ想像してもらえるようにしよう。
まあ、こんなことを最近よく言われています。こういうことと照らし合わせて、創りっぱなしではなく
ご自分の作品を、推敲してみるというのも楽しいかもしれません。