顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

3月 歌子選&作品

歌子選  (2,11,26,31.32)

2.初歩き孫の額に木の芽風
    歩き初めのお孫さんと季語の木の芽風が、よく合って
    いてほのぼのと優しい気持ちにさせられます。
    句会では、孫の句は詠むなと(メロメロな内容になりがちなので
    そういわれるのだと思いますが)言われるのですが、私は母物よりも
    孫物が好きです。

11.春風やベンチの奥の千羽鶴
    春風とベンチはよくありそうですが、そこへ意外にも
    千羽鶴。着眼の意外性に目を奪われました。
    誰が折って それをおいて行っちゃったのかしら。
    作者は手にして みたのかしら、それとも、あ、折り鶴、って
    そのまま置いてきたのかしら、などと折り鶴を折った人や作者の
    様子など、あれこれと想像をめぐらさられました。
    
   
26.子に託す剪定鋏響きけり
    
    きっと農業を子に託されたのでしょう。後継者が定まった晴れやか
    な思いと、清々しい春の空に響く剪定鋏の音が、小気味よく
    誇らしげに感じ取れて、明るくていい句だなあと思いました。
        

31、土の香やふるさと遠し春彼岸 
    雪国の春彼岸は、まだ深い雪の中にあります。
    ふるさとから遠く離れ、雪国に在住している3.11被災者
    の方の心情でしょうか。土の香への慕わしき思いと亡くなった
    方々への慕情とがだぶって感じられ切ない思いになります。
    
    
32.雪形の消えて群れなす北の馬 
    私の住んでいる地の雪形がすっかり消えるのは6月すぎころ
    ですが、雪形がすっかり消えるころの下北の尻屋岬
    の寒立馬の様子が目に浮かびました。群れなす・・・だけで
    は躍動感とか、作者の感動が弱く、情景の報告というか、説明
    におわりがちなので、なにかもっと動きとか、具体的な様子と
    かの表現がほしいとおもいました。(自分の駄句を棚に上げて)
 
   
 
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歌子の作品
 
 
1.オカリナのとぎれとぎれに木の芽風 【歌子】
 
 10.春風や古き恋文そっと見し     【歌子】
 
 24.父母に伝えたきこと鳥雲に     【歌子】
 
 27.夢二つ三つほど秘めて桃の花  【歌子】