つゆきさん選 (1、5、6,14,17、19)
1 田刈り終え一息入れる鰯雲
一腹の最中に見えた鰯雲はさぞかし「一息入れる」
事が出来たかと。
事が出来たかと。
5 哀しげな犬の瞳や鰯雲
犬の眼に悲しみを認めた。空には鰯雲が。
6 予感といふ言の葉ありや鰯雲
予感と言う言葉に震撼とする。空には鰯雲が。
14 清流になだれ込むかに秋桜
コスモスがあった。まるで清い流れに入らんばかりに。
渓流だったのか、ただの川だったのか分からぬながら
コスモスの旺盛な生命力が感じられました。
渓流だったのか、ただの川だったのか分からぬながら
コスモスの旺盛な生命力が感じられました。
17 病む母に冬瓜汁を飲まさばや
病む母に冬瓜汁を飲ませたい。その真率な心情に神
も照覧あれと言う気さえする。
も照覧あれと言う気さえする。
19 買い物に付き合い冬瓜撫でている
あの楕円体と言いましょうか、曲線に魅せられたのかも
しれません。思わずの行為に季語の「冬瓜」が。
しれません。思わずの行為に季語の「冬瓜」が。