つゆきさん選 (2,8,11,17,24,29)
2 黄の帽子駆け寄ってくる若菜風
黄の帽子を被った幼子が駆け寄ってきたのでしょうか。
そんな様な想像を張り巡らせました。
8 ペダル踏む若葉の陰を映させて
本来なら自然にそうなって居るのを敢えて「写させて」
と表現の座五。「ペダル踏む」意志の力
11 寄居虫や波にたわむる子等の声
子等の声にハッとした。よくある光景ながら、印象的な
詠みぶり。
17 寄居虫の遠き思い出運び来る
懐かしい思い出に浸る、ヤドカリと共に
24 銀輪を止めて一服さくら草
銀輪とは自転車でしょうかね。一服の語に含まれる万感の
思い。煙草とは限るまい。
29 このへんに座って話そうサクラソウ
季語は「サクラソウ」。何ともざっくばらんな措辞。
ラフでは有るが、馴れ馴れしくない。