１ ぷっくりと桔梗のつぼみ二つ三つ 【祥雲】
２ 風変わり花の撮れない大花火 【牛郎】
３ 家族の輪線香花火に主役の座 【法被衣】
牛
４ 即帰郷もぬけの家で待つ桔梗 【一駒】
祥◎ 法 駒◎ 牛
５ 花火果て余韻を歩く浜辺かな 【歌子】
６ たわしにと綿を掻き出す糸瓜かな 【祥雲】
祥 法
７ 桔梗やけじめ大事に生きし父 【牛郎】
８ 絶滅の危惧に桔梗の淡きいろ 【法被衣】
牛
９ 通夜帰り相合傘に月の雨 【一駒】
祥 法 駒
１０ 群れ居てもわたしはわたし白桔梗 【歌子】
法◎
１１ 筒かかえ女花火師闇に立つ 【祥雲】
１２ いち早く暖簾潜るし雨月かな 【牛郎】
１３ 足跡は今も残るか雨の月 【法被衣】
歌
１４ 肌を這う糸瓜の泡で垢も消え 【一駒】
１５ 生き切るや糸瓜ひよけに化粧品に 【歌子】
歌 駒 牛
１６ 幾たびも縁に出て見る雨月かな 【祥雲】
歌◎ 駒
１７ 品書きにかっこ糸瓜と島料理 【牛郎】
歌 祥
１８ 葉陰には糸瓜のぶらりぶらりかな 【法被衣】
１９ 遠足や打ち上げ花火朝一発 【一駒】
２０ ふとよぎる憂い雨月に濃茶練る 【歌子】
