第152回 8月の投稿句
1 清流に青肌蜻蛉ゆらぎおり
2 流れ星流れ流れて夏の果
3 夏の果て洒落たマスクの逢瀬かな
4 船旅の飛沫見入るや夏惜しむ
5 みずうみの波音溶けて夏の果て
6 白雲に届くやみんみん蝉時雨
7 ホバリングの蜻蛉並べり車椅子
8 ため息も砂地も平す土用波
9 湿原のティンカーベルや糸蜻蛉
10 水溜まりにトンボは産卵急ぎたり
11 夏ばてを知らぬ老婆のふくらはぎ
12 庭の紫蘇朝な夕なの惣菜に
13 白南風や駱駝の背にて日本海
14 空中でチークダンスの蜻蛉かな
15 夕立や湯屋軒下に立つ乙女
16 迎え火や遺影の姉は十二歳
17 人待ちの紅塗りなおす木下闇
18 淹れたてのアイスコーヒー氷(ひ)の悲鳴
19 手のひらに空を受け取る蓮の花
20 里山に遊びし昭和や夏の果
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暑い暑い8月もそろそろ終わりですが、皆様お元気でしょうか。どこへも出かけることなく、孫の夏休み期間中も、ひたすら在宅の日々でしたが、二学期が始まって、やっと子供同士の交流が復活すると思うと、ほっとした気持ちです。子供も大人も、どう過ごしたらいいのか、戸惑いの多い夏休みでした。
さて、8月の投稿句がそろいました。お題は蜻蛉、夏の果 当季雑詠二句でした。四句互選、そのうち特に良いと思われた句に◎をして、句評、感想などよろしくお願いいたします。
締め切りは、8月28日、送り先はhaikude575@yahoo.co.jpです。それではお待ちしております。