1 | 寝床より仰ぐ花火や旅の宿 |
2 | 妻と来て五山送り火京の宿 |
3 | 防空壕避け登下校した九月 |
4 | 灼熱の日々に負けてたまるか肉を喰う |
5 | 八月大名腰骨へ貼り薬 |
6 | 刈り草の匂える径や夏やすみ |
7 | 白帝や土曜の朝の宇治玉露 |
8 | 白帝や狭庭の野菜並ぶ朝 |
9 | 歌姫と被曝ピアノや広島忌 |
10 | 語り継ぐ一瞬の焦土広島忌 |
11 | 人類に希望を灯せ広島忌 |
12 | 添へてある折鶴一羽広島忌 |
13 | 線香花火の落ちる間に文渡す |
14 | 大花火息のむ後に音の来る |
15 | 地を走るねずみ花火の虚空かな |
16 | 火と音のただ怖いだけ花火かな |
17 | 沈黙を破り語り部広島忌 |
18 | 青瓢(あおふくべ)だらりまん丸くびれ腰 |
19 | 送り火や見詰めて語る亡き霊に |
20 | 送り火や流るる先に平和あれ |
21 | 送り火や五十の父と百の母 |
22 | 送り火の焚かれ消えゆく古都の宵 |
23 | 白帝や森の泉の白き馬 |
24 | 白帝や校庭遥か飛ぶ白球 |
25 | 白帝や肌焼く陽にも風やわし |
一向に秋の気配のない酷暑が続いておりますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
さて、八月句会の作品がそろいましたので、お届けします。
互選四句で、そのうち特選句一句、並選句三句を番号にしるし、一言の感想を添えて
haikude575@yahoo.co.jpまでお送りください。締め切りは八月二十九日までにお願いいたします。ではお待ちしております。