顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

歌子選 24回

●歌子選 【5.28.40.48.59】


5.湯豆腐やほろりと妻にありがとう 

     たよりない湯豆腐のほろほろ感と、

今おかれている作者の頼りない状況、

そんな中で、がんばってくれている

     妻へほろっとつぶやくありがとう。

     現実が重いほど、このさりげなくみ

     える「ありがとう」にこめられた作者

     の深い思いを想像して胸が熱くなりました。



28.冬支度在りし父の手たどりつつ

     冬支度はすべてお父さん任せだったんですね。

     たくさんの庭木の冬支度は大変。『父の手たどり』に

     お父さんへの深い思いが感じられます。天国にいるお父様に

     この俳句みせたいですね。



40.湯豆腐ののれん横目に南禅寺

     南禅寺に行く道々に湯豆腐を食べさせてくれる店

     の暖簾を見つけてしまった作者。寺めぐりよりも

     あっちのほうがいいんだけどね、そんな思いを

     『横目に』に実にうまくあらわしていますね。



48.宵闇を電車の窓に迎えおり 

     通勤電車でしょうか。あーー今夜もまたこんな

     時間になってしまったなあ。このところ久しく

     明るいうちに帰宅したことがない。。家に帰れば

     きっとチンするだけの料理が、テーブルに乗っか

     っていたりして。

     迎えてくれるのは猫ちゃんだけだったり。。。

     あ^^想像しすぎてしまいました。
   
     


59.霧降りて谷の集落まだ明けず

     まるでモノクロ写真でも見ているよう。

     静けさと空気の冷たさまで感じられるような

     美しい句ですね。









●歌子の作品 


  1.湯豆腐や妻もあぐらをかひてをリ
 
 11.湯豆腐や夫はのらりと生返事

 26.宵闇の短き逢瀬ひしと抱き
 
 36.宵闇に流行り歌など口ずさみ

 45.窓洗ひ鉢を片付け冬に入る

 53.海の香のふきこぼれたるじゃっぱ汁