●法被衣選 【31、56、45、3、10】
31 湖に春待つヨット競い合い
まだ寒い中、湖の沖合いを数隻のヨットが傾いて走行
している様子が目に浮かびます。
曇っていて、湖面にはさざ波が・・・と、妄想は膨らみます。
56 爺さんに恋愛吉と初みくじ
もう燃えるような恋は縁が無いかも知れませんが
愛は深まるかもです。(いやいやどうして・・・!?)
45 ふがいなきとらのこもりぬこたつやま
こたつの中には猫が潜んでいるのでしょうか。
不用意に足を入れると爪をたてられたり。
3 去年は去年新年あけて空仰ぐ
年があらたまったら去年の事はくよくよしない。
新年は気分転換に便利でもありますね。
10 新年につくづく見れば古女房
正月はいつになくゆったりと。
夫婦お互いにつくづく見れる時かも知れません。
年はとったけどその分のゆとりが伺えます。
残念ながら選外になってしまった句
12 新年や明けても主婦業暇はなし
確かに男は正月気分でのんべんだらりでよいですが、
奥様方は何かと忙しいですね。
男共は感謝を忘れないようにしたいもんであります。
今回は観念的な句が多く(人の事言えない・・・)ハッとするような
写生句が少なかったような気がします。
そういう意味では正直選句に苦労しました。
======================================================
●法被衣の作品
9.新年や猫に貸したる腕枕【法被衣】
23.初夢にとらぬ狸の宝くじ【法被衣】
36.背伸びする春待つ梢空の青【法被衣】
39.春を待つ木々のおしゃべり聞こえきし【法被衣】
49.門松を背にトラ猫のおおあくび【法被衣】
・