顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第48回 歌子選

歌子選 【6、22、27、31】
 
 
6 寒月や遠くて近き放射能
 
    子孫に残してしまうことになってしまった原発放射能
 
  事を思うと、やりきれない恐ろしさ、やりきれない申し訳ない思いになる。
 
  寒々とした月、季語の斡旋がとても生きていると思った。
 
  

22 陰干しの母の形見のコートかな  

   形見のコートを陰干ししながら、母のあれこれを
 
   思い出している。リアル句会では、特に入れなくてもいい言葉は
 
   できるだけ省く、と言われるのですが、この場合は、誰の形見か
 
   というのは特に入れずにその分別な語で句に広がりをもたせる
 
   ことができるかもしれない。
    

       

27 新居地も老いし人増え落葉踏む
 
   新居地「も」ではなくて、「の」「に」・・いいきったほうがいいように
 
   思うのだが如何だろう。
  
 
    
 
31 外套に孤独を包む家路かな
 
   寂しいとかわびしいとか哀しいとか切ないなどという言葉
 
   はないのに、それらの情感がたっぷりとこめられていて、
 
   楽しい集まりのあとなんだろうか、お酒でも飲みに行った帰り
 
   なのだろうか、結婚式とか葬式とか、みながカップルで
 
   帰宅するのに、この人は一人なのだろうかなどと、切なくわびしい
 
   想像が、どこまでも続く。
   
 
 
 
 
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歌子の作品
 
 8 絡ませた指が語らふコートかな
    
20 幸せなことだけ数ふ銀杏落葉
 
32 子や孫に残す原発もがり笛