祥雲さん選【6、8、17、22、26、29】
6 目をこらし三つ四つ五つ春の星
「目をこらし」て「三つ四つ五つ」と探す様子が
現実感があって良く、愛しさを感じさせる句です。
8 初恋を抱きしままに春の星
零れるような「春の星」を眺めていての感慨句でしょうか。
「初恋を抱きしままに」が効いています。
17 ポケットに片道切符旅のどか
往復切符ではなく、「片道切符」が「のどか」な旅を
連想させてくれる良句です。
22 水面にもこぼれ落ちたる春の星
水面にも「春の星」が映っているという句意でしょうか。
「こぼれ落ちたる」が効いています。
26 鳥居まで長き階段夏近し
鳥居の先には白い雲が見えるような情景描写豊かな
句です。
29 ぶらんこや子どもになりて揺れてみる
とても良く共感できる句で、童心が芽生えて来そうな
良句です。