顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第80回 7月 法被衣さん選&作品

④法被衣さん選【24、25、26、23、3、4】
 
24 ゼッケンをペダルで揺らし夏の海
 
自転車レースでしょうか。
凝縮されたことばの中にこれだけ大きな時間と空間と
動きまで表現されていて改めて俳句の世界に魅了されます。
 

25 やいと跡隠すことなく雲の峰
 
肌を露出する季節。
お灸の跡を見る事も珍しくなりましたがそんなものにこだわらずに
身も心も開放的になった方が夏らしくて気持ちがよいのかも。
 
 
26 かたつむり墓の居心地いかがです
 
墓石の上を行くかたつむりの景でしょうか。
人の死の世界とそこをのんびり歩むかたつむりの生の対比が
ユーモラスに表現されていて、こんな表現もあるんだなあと。
 

23 蝸牛パソコンに人溺れたる
 
季語が離れ過ぎている印象は受けますが
もはやパソコンなしで生活できない現代人を活写しています。
蝸牛が単純に生きる事に一生懸命であるのとややこしい人の生き様を
対比させたいのかは作者のみぞ知る?
 

3 一匹の蟻が寝具で歩き出す
 
生活の中の感動をよむという点で一票。
不毛な砂漠のような白いシーツの上を行く蟻の孤独を感じます。
この後、蟻はどうなったのでしょう?
 
 
4 竿担ぎ父と眺めし雲の峰
 
夏休み親子で釣りに出かけた思いででしょうか。
昔は夏らしい光景がはっきりしていたように思います。
暑くても気持ちよかった・・・。
 
 
法被衣さんの作品

まぶしさや摩天楼突く雲の峰【法被衣】

姿見ぬ今は昔のかたつむり 【法被衣】

掌紋をかすかに照らす蛍かな【法被衣】