顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

歌子  第82回 9月

歌子選 (4,8,10,16、19,20)
 
4 てくてくと単線歩く鰯雲  
 
  一日に何本も通らない田舎の単線を、歩いている様子
 が目に見えるよう。昔私の両親の田舎での光景が目に
 浮かんで、懐かしい思いに駆られました。
     

8 あの雲は傘マークなり大根蒔く   
      
  雨が降るのを見計らって、大根の種をまく
  農婦(夫)の知恵をさらりと・・お見事。
 
  
10 新涼や母はきゅきゅっと帯を締め  
  昔、着物を着る母をまぶしく思いながら眺めたものですが、
  きゅきゅっと帯を締める様子が、新涼と絶妙にかみ合ってい  ます。

      
16 冬瓜を割れば御船になって居る   
  句には子供も誰も出てきませんが「御船」の言い回しから
  「お舟みた~~い」ってはしゃぐ子どもと大人の話し声まで
  聞こえてきそう。
   
 
20 冬瓜の忘れて車庫の主かな     
   車庫を開けると、冬瓜がいつも同じ場所に
   おかれてある光景が、どこかユーモラス。

   
19 買い物に付き合い冬瓜撫でている  
   買い物に付き合った作者が、手持無沙汰で冬瓜を
   撫でている光景でしょうか、何とも滑稽味を誘います。
 
 
 
 
歌子の句

鰯雲竿しなめかす太公望    【歌子】

不揃いの冬瓜売りの訛りかな 【歌子】

清流になだれ込むかに秋桜  【歌子】