顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第84回 11月の歌子選&投稿句

 
 
④歌子選  (2,10,12,17,20,24)
 
2 猫たちは相似形にて日向ぼこ  
     
   猫と日向ぼこってよく使われる題材ですが、
  「相似形にて」っていう表現、あまり見かけない
   表現ですが、ネコちゃんたちの姿が目に見える
   ようで、無条件にかわいい

10 一葉落つ苔むす寺や夕閉ずる 
           苔むす寺といえば、青森では黒石市にある浄仙寺
   を思い出します。一葉が落ちて、苔むす寺で、夕が
   来て、閉じてしまう。これでもか、これでもかと
   さびしすぎ、つきすぎな感じもしますが・・・・
 

12 病棟の大きな窓や桐一葉      
     病棟の大きな窓に桐・・・日蔭用に植えてある
     ものなのかもしれませんね。どうしても暗くな
     りがちな入院中の病院の窓が大きいっていうのは
     それだけでも気分が明るく、希望が感じられます。     

17 境内の桐一葉舞ひ手水鉢    
     お寺の手水鉢でお浄めしているときに、 
     ばさりと降ってきた桐の葉一枚。まるで天狗が
     舞い降りてきたような、そんな空気が・・・・。
 
 
20 バクと踏む朴の落ち葉の山路かな 
     大きな朴の枯れ葉を踏んだら、バクっと音がしたと
     いう景でしょうか。
     朴の葉は大きくて、厚みもあるので、バクで葉っ
     ぱの質感まで伝わってくるようでした。
     
    
24 定食の鍋奉行われ一人侘ぶ    
     鍋奉行って、もしかしたら全国チェーンの
     お店の名前でしょうか。そのお店で一人定食を
     食べている。
     侘しいという言葉を入れてしまうと、読者に余韻が
     残らないので、むしろ、その言葉を入れないほうが、     想像力が働いて、こちらに侘しさを深まらせてくれ
     るように思うのですが、いかがでしょうか。
     
 
歌子の作品

杖に顎乗せて翁の日向ぼこ  【歌子】
桐一葉裏も表も私です    【歌子】
水底に命預けて破れ蓮    【歌子】