顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第90回5月 歌子



歌子選 (2,3,4,8,9、13)


2 老い一人あの日思って田植えする  
   労働力が減ってしまって、老いたりといえど、体の続く限り、一人でこうして
   田植えをしなくてはいけない。時代の移り変わりの田植えの実態と、かつては
   沢山人がいて、あれこれと賑わいだものだが、今は老いの身ひとり、機械を駆使して
   がんばっている。何とも切ない思いや、実際大変だろうなあと胸にこたえます。
 

3  整列し風に真向かう田植かな    
   植え終わった稲が風を受けている様子でしょうか。
   あるいは早乙女が並んで 黙々と田植えしているようすでしょうか。
   あれこれと景が浮かびます。
    
4  夕間暮れ家族総出の田植かな    
   昔は一家総出で田植えしたものです。学校では田植え休みというの
   がありました。一度だけその休みに、おばあちゃんの家の田植えに
   出かけた記憶があります。日本の原風景も懐かしく目に浮かびます。


8  山々を逆さに映す田植えかな   
   美しい光景ですね。労働を終えた後に、一日の感謝の思いを込めて
   たたずんでいる農夫の姿が目に浮かぶようです。まるでミレーの晩鐘をみるような・・・


9  津軽路の田植始まる青さかな    
   津軽平野があおあおと広がる景、まさに津軽の今の風景ですね。
   良い季節です。


13薫風に包まれに行く鎮守かな
   部屋に閉じこもりっきりの仕事を終えたり、煩雑なことを抱えていると、
   爽やかな薫風に包み込まれたい、癒されたいと思うのです。良い空気を
   吸って またがんばろうという気になります。
 


歌子の作品

沈む日を映し田植の仕上がれり 【歌子)                                            薫風や草に深々岬馬      【歌子】                                              天道虫恋の噂の二つ三つ    【歌子】