顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

1月の兼題

新年早々、地震津波と、大変な出来事に見舞われ、おめでたく浮かれた気持ちがすっかり萎えてしまう現状に、心痛めておりますが、皆様は大丈夫でしょうか。

世の中に何が起きてもこうして淡々と、ネット俳句を続けていますが、続けられる限り17文字に思いを託して一緒に続けていけたらいいですね。

さて、今月も次回の兼題をよろしくお願いします。

 

 

丑郎さんから    【寒稽古】

法被衣さんから   【門松】

歌子から      【当季雑詠】

あらまち一駒さんから【 余寒】

祥雲さんから    【寒梅】

 

 

兼題の送り先は、このページの下の欄のコメント欄か、歌子の新アドレスへ、よろしくお願いします。

2023年12月句会 投稿作品、選句、選者、感想、【作者】

1.穏やかに児と語らえる柚子湯かな 【祥雲】 

特選【丑郎選】

作者の実感が伝わります。

 

特選【法被衣選

柚子湯の由来などを語り聞かせながら柚子湯でほっこり。

 

並選【歌子選】

こちらまでほっこりいい気持ちになるような入浴風景。ゆずのリラックス効果が相まって心許しあった優しい会話のやり取りが聞こえてくるようです。

 

2.おでん鍋どれから喰おう大家族    【法被衣】

並選【あらまち一駒】

あっという間に喰われるおでんが良いね

 

3.カピバラの柚子鼻で突く湯あみかな  【法被衣】

 

4.キャロリング歌い祈るやクリスマス  【歌子】

並選【丑郎選】

 毎年ご近所の教会からも聞こえてきます。

 

5.コンビニでおでん目移り頂戴な

 

6.銀座裏の笑める女将のおでんかな 【祥雲】

並選【あらまち一駒選)

おでんも特別笑顔で美味いでしょうね

 

7.隙間風築百年といふ母屋

並選【歌子選】 

さすがに築百年ともなると隙間風も吹き抜けるでしょう、隙間風の穴さえ、現代建築にはない趣を感じます。

 

並選【祥雲選】

現実感のある句で、古びてあちこちから隙間風が吹き込むか。

 

並選【法被衣選】

昔の家は寒いです。囲炉裏や火鉢、炬燵でよく生活していたと思います。

 

 

8.月あかりイブ礼拝の帰り道  【あらまち一駒】

並選【歌子選】

教会生活が中心だったころは、地域を巻き込んだクリスマスイベント(キャロリングやらクリスマス劇の発表会やら音楽あり、会食パーテーの準備など、裏方も表方も何役もこなして走り回り、クリスマスが一番忙しい行事でした。心静かに礼拝だけするイブを過ごしたいものだといつも思ったものですが、そのころ思い描いたイブの礼拝後の静けさが胸にしみじみ迫り時間の流れを感じます

 

並選【祥雲選】

敬虔な感情に浸りながら、月明かりの道を帰ってゆく様子が活写されている。

 

9.広場の木風に吹かれて裸木に   【あらまち一駒】

10.今日柚子湯柚子の産地は馬路村 【歌子】

11.今年こそ断捨離するぞ大掃除  【法被衣】

 

12.死と生の兆しを秘める裸の木 【祥雲】

並選【あらまち一駒選】

死んでいく人は最後裸ん坊にされて清拭

  

13.煮加減の箸穴三つ大根煮る   【丑郎】

特選【歌子選】

煮え具合はどうかなと箸をさしては確かめるところに現実味のあるあるを感じ

クスって笑いたくなりました。

 

並選【祥雲選】

「箸穴三つ」がリアルで、美味しく煮ようとする工夫が見えて良い。

 

14      大根が砲弾に見ゆ哀しさよ  【法被衣】

特選【あらまち一駒選】

イスラエルウクライナ戦下の砲弾、私も大根に見える。哀しい。

 

 

15      大根や風と光に旨さ増す  【あらまち一駒】

並選【丑郎選】

我が家の風物詩です。

 

16          竹輪麩で夫婦やりあふおでんかな 【丑郎】

 

17.日の匂いいっぱい吸いし干大根 【祥雲】

並選【丑郎選

大婆さんからの伝統が我が家に伝わります。

 

並選【法被衣選】

スーパーや道の駅で干し大根を見かけます。

 

18          父を待つ母と大根を干しながら  【祥雲】

 

19  訪う人もラインもなしや大根煮る 【歌子】

並選【法被衣選】

年の瀬の喧騒から忘れられたような時間、

寂しいけれどなぜかほっとする瞬間でもあるのやも。

 

20.迷うたらこれにしゃしゃんせ味噌おでん 【歌子】

特選【祥雲選】

親しい、ベテランの人からの助言が嬉しく、「しゃしゃんせ」の会話調の中句が良い。

 

21          有休をゆったり旅籠で柚子湯かな 【あらまち一駒】

22          柚子湯出て体重計に妻が乗る   【丑郎】

23          "裸木の城跡登る観音寺      【丑郎】

24          裸木や夏の木陰をありがとう   【法被衣】

25          裸木や断捨離着々進みおり    【歌子】

 

2023年12月句会 作品

1            穏やかに児と語らえる柚子湯かな

2            おでん鍋どれから喰おう大家族

3            カピバラの柚子鼻で突く湯あみかな

4            キャロリング歌い祈るやクリスマス

5            コンビニでおでん目移り頂戴な

6            銀座裏の笑める女将のおでんかな

7            隙間風築百年といふ母屋

8            月あかりイブ礼拝の帰り道

9            "広場の木風に吹かれて裸木に

10          今日柚子湯柚子の産地は馬路村

11          今年こそ断捨離するぞ大掃除

12          死と生の兆しを秘める裸の木

13          煮加減の箸穴三つ大根煮る

14          大根が砲弾に見ゆ哀しさよ

15          大根や風と光に旨さ増す

16          竹輪麩で夫婦やりあふおでんかな

17          日の匂いいっぱい吸いし干大根

18          父を待つ母と大根を干しながら

19          訪う人もラインもなしや大根煮る

20          迷うたらこれにしゃしゃんせ味噌おでん

21          有休をゆったり旅籠で柚子湯かな

22          柚子湯出て体重計に妻が乗る

23          "裸木の城跡登る観音寺

24          裸木や夏の木陰をありがとう

25          裸木や断捨離着々進みおり

 

 

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今朝から何度か12月句会のブログをアップしているのですが、夜になっても表示されません。くまなく見てみると、登録しているID「tugarumaru」が「tugairumaru」になっていました。どういうことなんでしょうね。

とりあえずブログアップできるかどうか、再度送ってみます。受け取ることができましたらいつもの通り、互選四句として、特選一句、並選三句に一言感想を添えて、お忙しい中ですが、12月29日まで、歌子のアドレスのほうへお送りください。お待ちしております。

2023年12月の兼題

2023年も、いよいよ最後の月となりました。夏の異常な暑さには悩まされましたが、いろいろなことがありつつも、なんとか健康が守られて、無事に一年を終えることができますことを心より感謝申し上げます。

さて、2023年(令和5年)最後の句会、新年に向けた兼題をよろしくお願いいたします。

丑郎さんより     【柚子湯】ゆずゆ

祥雲さんより     【大根】 

法被衣さんより    【おでん】

あらまち一駒さんより  【裸木】

歌子より                       【当季雑詠】      

 

2023年11月句会 作品、4句互選、選者感想、作品作者

2023年11月句会 作品、互選、選者感想、作者

 

1

木の実なき山ゆ里へと熊降り来 【祥雲】

 

◎特選 (選者 歌子)

人が襲われたり死んだりしている以上、山の動物が可哀そうだなんて言う気はありませんが、人間と動物が当たり前に距離を置いてすみ分けて生きてきた自然の営みが、いつからかその距離が縮み、狂ってしまった現実を淡々と読み上げており、胸に突き刺さります。

2

蕎麦刈りの次の工程軽トラで

           【あらまち一駒】

3

主なき母屋にもう慣れ柿の家 【丑郎】

4

 

秋桜の宇宙見下ろす土手の上 【法被衣】

 〇並選 (選者 祥雲)

宇宙の表現が良くて美しい大きな景を読み込んだところが良い。

 〇並選 (選者 あらまち一駒)       

秋桜が土手一面に咲いてる光景が浮かぶ

5

 

お下がりのぽっけに木の実二つ三つ  

              【歌子】

 ◎特選 (選者 祥雲)

ぽっけと木の実の取り合わせが良くて、幼子の心情が巧く表現されている。

 

 〇並選(選者 丑郎)

お下がりの言葉に懐かしさ感じました。

 

6

もういいかコスモス畑のかくれんぼ 

              【祥雲】

 

 〇 並選(選者 丑郎)

近頃、近くの道の駅側にコスモスの迷路見かけます。

 

7

蕎麦刈や子らの声するお昼どき 【丑郎】

 

 〇 並選(選者 あらまち一駒)

お昼だよー〜の声がする長閑な良い句

 

8

蕎麦を刈る人は青天担ぎおり【法被衣】

 

  〇並選(選者 歌子)

畠から青空へと視線が移動し、大きな景が見え、天を担ぐというその表現に度肝を抜かれました。

 

9

草の丈ばかりのさばる蕎麦畠 【歌子】

 〇 並選(選者 法被衣)

確かに雑草も元気です。納得の光景。

 

10

秋桜や高原に風うね捲る

          【あらまち一駒】

 

 〇 並選(選者 法被衣)

一面のコスモスが風に翻弄されている様子を見事に捉えています。

 

11

秋桜や子牛生まれし種畜場【丑郎】 

12

大根擦る妻の手指のうつくしき【祥雲】

13

口紅を引いて誰まつ秋ざくら【歌子】

14

衝立の隙間を抜ける冬将軍

          【あらまち一駒】

15

山裾の豊穣色の蕎麦を刈る 【祥雲】

16

塀越しの行楽気分紅葉狩り 【法被衣】

 

 

17

老い切らぬうちに断捨離秋深む【歌子】

 

 ◎ 特選(選者 あらまち一駒)

人生を四季に例えれば秋の終わりまあまだ元気

 

18

氷雨降る故郷来れば友の声 

          【あらまち一駒】

19

氷雨とも雨とも着きし鯖街道【丑郎】

20

田園の一点透視に氷雨かな【法被衣】

21

 

初乗りの新車めがけて初氷雨【歌子】 

 

 〇 並選(選者 祥雲)

作者の悔しい心情が巧く伝わってきます。

 

22 

大暴れ木の実不足で野生熊 

          【あらまち一駒】

 

 〇 並選 (選者 丑郎)

今年ほど全国で熊の被害ニュースよく聞きます。

 

23

小児科の椅子に木の実の忘れもの

             【丑郎】

 

 ◎ 特選(選者 法被衣)

まるでおとぎ話のような世界。

小児科で忘れ物の主は子どもと明白にわかります。どんぐりで遊んでいたところ名前を呼ばれて親御さんにせかされて診察室に入っていったのでしょうか。

 

 〇 並選 (選者 歌子)              童話の一場面をみているようです。自分にもそんなことがあったような気がして懐かしい思いにさせられました。素敵な句です。

 

 〇 並選 (選者 祥雲)

類句がありそうだが、現実感のある良句。

 

24

山道に木の実踏む音響きたり【法被衣】

 

25

温泉に浸かる猿らに氷雨かな 【祥雲】

 

 ◎ 特選(選者 丑郎)

長野地獄谷野猿公園写真撮りに行きました。

 

 〇 並選(選者 歌子)

氷雨降る中、真っ赤な顔をしたお猿さんたちが、めをつむって気持ちよさそうにしているのが、ほほえましくていいですね。

 

 〇 並選(選者 あらまち一駒)

冷たい雨あびてあったかそうな光景に

 

 〇 並選 (選者 法被衣)

温泉に浸かる、までは平常ですが、いきなり猿の場面に転換。濡れた毛並みに氷雨が降るも赤い顔の猿たちは極楽気分でのんびり。

2023年11月句会 投稿作品

1
木の実なき山ゆ里へと熊降り来
2
蕎麦刈りの次の工程軽トラで
3
主なき母屋にもう慣れ柿の家
4
秋桜の宇宙見下ろす土手の上
5
お下がりのぽっけに木の実二つ三つ 
6
もういいかコスモス畑のかくれんぼ
7
蕎麦刈や子らの声するお昼どき
8
蕎麦を刈る人は青天担ぎおり
9
草の丈ばかりのさばる蕎麦畠 
10
秋桜や高原に風うね捲る
11
秋桜や子牛生まれし種畜場
12
大根擦る妻の手指のうつくしき
13
口紅を引いて誰まつ秋ざくら
14
衝立の隙間を抜ける冬将軍
15
山裾の豊穣色の蕎麦を刈る
16
塀越しの行楽気分紅葉狩り
17
老い切らぬうちに断捨離秋深む
18
氷雨降る故郷来れば友の声
19
氷雨とも雨とも着きし鯖街道
20
田園の一点透視に氷雨かな
21
初乗りの新車めがけて初氷雨 
22
大暴れ木の実不足で野生熊
23
小児科の椅子に木の実の忘れもの
24
山道に木の実踏む音響きたり
25
温泉に浸かる猿らに氷雨かな
   
 

2023年11月句会 作品25句

秋をじっくり楽しむ間もなく、こちらでは雪の季節がやってまいりました。インフルエンザが猛威を振るっているようですので、お互いに気をつけないと・・ですね。今月もいつものメンバーによる投稿作品がそろい鑑賞が楽しみです。いつものごとく、特選一句、並選三句の互選として、一言感想などを添えて29日まで歌子の新アドレスのほうへお送りください。お待ちしております。

 

おべだふり歌子の一口受売り

俳句の言葉の表記についてですが、特別な意味合いを持たせる場合以外には、季語はなるべく漢字で、数字は漢数字を使うようにと、テレビ番組のプレバトや「おうちde俳句」などでご活躍中の夏井いつきさんがおっしゃっていました。

11月句会の兼題のこと

11月に入っても、東京のほうでは、夏日予報が出たりしており、気温の目まぐるしい変化に、身体が追いつかないような状態ですが、それでも おおむね美しい紅葉、実りの秋の到来にはほっとします。

さて、10月句会も無事に終わり、11月句会です。いつもの通り、兼題をよろしくお願いいたします。このページの下の「コメント欄」か、歌子あての新メール先へよろしくお願いいたします。お待ちしております。

 

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丑郎さんから   蕎麦刈

法被衣さんから  秋桜 (コスモスとありましたが、なるべく漢字でお願いします) 

祥雲さんから   木の実

あらまち一駒   氷雨

歌子から     当季雑詠