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木の実なき山ゆ里へと熊降り来 |
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蕎麦刈りの次の工程軽トラで |
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主なき母屋にもう慣れ柿の家 |
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秋桜の宇宙見下ろす土手の上 |
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お下がりのぽっけに木の実二つ三つ |
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もういいかコスモス畑のかくれんぼ |
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蕎麦刈や子らの声するお昼どき |
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蕎麦を刈る人は青天担ぎおり |
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草の丈ばかりのさばる蕎麦畠 |
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秋桜や高原に風うね捲る |
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秋桜や子牛生まれし種畜場 |
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大根擦る妻の手指のうつくしき |
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口紅を引いて誰まつ秋ざくら |
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衝立の隙間を抜ける冬将軍 |
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山裾の豊穣色の蕎麦を刈る |
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塀越しの行楽気分紅葉狩り |
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老い切らぬうちに断捨離秋深む |
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氷雨降る故郷来れば友の声 |
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氷雨とも雨とも着きし鯖街道 |
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田園の一点透視に氷雨かな |
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初乗りの新車めがけて初氷雨 |
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大暴れ木の実不足で野生熊 |
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小児科の椅子に木の実の忘れもの |
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山道に木の実踏む音響きたり |
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温泉に浸かる猿らに氷雨かな |
2023年11月句会 作品25句
秋をじっくり楽しむ間もなく、こちらでは雪の季節がやってまいりました。インフルエンザが猛威を振るっているようですので、お互いに気をつけないと・・ですね。今月もいつものメンバーによる投稿作品がそろい鑑賞が楽しみです。いつものごとく、特選一句、並選三句の互選として、一言感想などを添えて29日まで歌子の新アドレスのほうへお送りください。お待ちしております。
おべだふり歌子の一口受売り
俳句の言葉の表記についてですが、特別な意味合いを持たせる場合以外には、季語はなるべく漢字で、数字は漢数字を使うようにと、テレビ番組のプレバトや「おうちde俳句」などでご活躍中の夏井いつきさんがおっしゃっていました。