法
1 気弱なり佇みおりて菊を見る (のりこ)
2 畑隅の野菊一輪淋しげに (かんな)
島
3 陽だまりの可憐な野菊なに思う (風智)
風
4 菊人形もう服着たとせかす妻 (しらべる)
歌
5 見得を切り繕い通す菊人形 (木庭)
風 歌
6 無精髭そのままにして秋の旅 (法被衣)
7 母が逝き兄と並んで見る小菊 (島ちゃん)
8 白菊や逝きし七年面影の (白い恋人)
島 法 歌
9 金髪の寝起きのごとき菊一輪 (J次郎2)
次 法
10 隠沼をめぐる山路や秋あざみ (歌子)
島 法
11 去る秋を幾年来せし皿洗う (のりこ)
し
12 白菊や亡くなりし日の母の顔 (かんな)
13 大輪の菊の向こうに苦労跡 (風智)
次 か 風 歌
14 秋の旅帰ればそっと体重計 (しらべる)
15 墓の菊母の脈とる救急車 (木庭)
木 島 し
16 天の川露天の先の海に落つ (法被衣)
次 歌
17 味気ない夜に噛んでる菊の花 (島ちゃん)
18 旅先でめぐりし路地の紫苑かな (白い恋人)
木 法
19 菊花展今年もあの爺いきており (J次郎2)
木
20 母の背を探すま白き秋明菊 (歌子)
21 山装い旧友訪ね詫びにけり (かんな)
転記ミスでした。かんなさんごめんなさい(10月27日追記)
山装い旧友訪ね侘びにけり
木 か 島 し
22 秋風や二度目の土地に一人旅 (風智)
23 急がねば祈りつ夢の花遍路 (木庭)
次 し
24 ざわめきと静けさの在り菊花展 (法被衣)
25 旅の宿異国の人と食べる朝 (島ちゃん)
26 帰らざる旅にいでたし高き空 (J次郎2)
次 木 か
27 時刻表大文字にして紅葉狩り (歌子)
28 岸壁離れテープ舞ふ秋の空 ( かんな)
か
29 湯治場や夏の疲れを癒す旅 (風智)
30 パンフレット地球またいで地図の旅 (木庭)
か 風
31 菊の花背筋伸びたり我もかな (法被衣)
32 振り返る旅の終わりの紅葉かな
33 一泊の価やルビーの蕎麦の花 (J次郎2)
34 まあまあの人生できて手に稲穂 (島ちゃん)
風 し
35 三杯酢たっぷり浸し菊御膳 (歌子)