作品
1 出雲なる磯海苔まぶし餅三つ 【祥雲】
法
2 今日の餅ラザニアとなり話題めく 【歌子】
祥 駒
3 鏡餅神にも格のありにけり 【牛郎】
歌 ◎牛
4 焼きたての豆餅掌中ひだりみぎ 【法被衣】
5 揚げられて生まれ変わった鏡餅 【一駒】
牛
6 安穏の猫も歳とる去年今年 【法被衣】
7 喜寿まではあと幾日の去年今年 【牛郎】
◎祥 駒 ◎法
8 悴む手合わせ祈るや津軽富士 【歌子】
駒
9 悪疫のおさまり願う去年今年 【祥雲】
歌
10 青い空輝く雪の津軽富士 【一駒】
11 初富士の遠きに暮れる車窓かな 【法被衣】
牛
12 秀麗の雪嶺(ゆきね)の富士を遥拝す【祥雲】
13 混乱の極みウィルスよ去年今年 【歌子】
14 元日や中継の富士美しき国 【牛郎】
15 名ばかりの初雪の舞う都会行く 【法被衣】
16 去年今年乗せた受験の初孫や 【一駒】
◎歌 ◎駒 法 牛
17 水脈ひいて大船団の鴨の陣 【祥雲】
18 冬の火事裸足で逃げた老婆かな 【一駒】
祥 歌
19 鈴鹿峰のまず御在所に初明り 【牛郎】
祥 法
20 山姥のごと鱈さばく更けし余半 【歌子】
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祥雲選 【3、◎8、19、20】
3 鏡餅神にも格のありにけり
神饌の鏡餅には格があることに感じ入っている様子が良いとおもいます。
◎8 悴む手合わせ祈るや津軽富士
コロナの終息を必死で祈っている様子が「悴む」で伝わってきます。
19 鈴鹿峰のまず御在所に初明り
いつもの見慣れた御在所だが、初明りは格別だという感じが伝わってきます。
20 山姥のごと鱈さばく更けし夜半
真夜中に鱈をさばく鬼気迫るかのような様子が上手く表現されています。
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歌子選 【4、10、◎17、19】
4 焼きたての豆餅掌中ひだりみぎ
句を見て思わずアチ アチと言いたくなりました。
焼けたての餅の熱さは一言も言わず、掌中ひだりみぎで
熱さを伝え表現されていてお見事です。
10 青い空輝く雪の津軽富士
弘前へ行く途中、前面にパーッと大きな岩木山がそびえたってみえるルートがあるのですが、その光景がありありと目に浮かびます。何十年もみてきていますが、美しく神々しい姿に心奪われます。人々にお岩木様と親しまれている霊山岩木富士。
◎17 水脈ひいて大船団の鴨の陣
動きの見えるの景の大きな美しい句で、迷いなく◎でした
19 鈴鹿峰のまず御在所に初明り
鈴鹿峰も御在所もいったことがないのでよくわかりませんが、何はともあれまず御在所に初明かり、祈りと希望を感じました。
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あらまち一駒選【3.8.9.◎17】
3 鏡餅神にも格のありにけり
鏡餅の大小に現れて格に気づく様に置かれて置いた人の心も分かる。
8 悴む手合わせ祈るや津軽富士
何時もそんな気にさせる津軽富士です。
9 悪疫のおさまり願う去年今年
ホント私の願いでもある
◎17 水脈ひいて大船団の鴨の陣
堂々と鴨が泳ぐ姿が浮かびます
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法被衣選【2,◎8,17,20】
2 今日の餅ラザニアとなり話題めく
新しい餅の食べ方、話題になりますね。
まだピザがもの珍しい時、伸びるチーズを餅だと言い張った輩がおりましたっけ。
◎8 悴む手合わせ祈るや津軽富士
初日の出の神々しさが伝わります。
17 水脈ひいて大船団の鴨の陣
三角形で進む鴨の群れ、確かに陣立て。
20 山姥のごと鱈さばく更けし夜半
仕事を終わらせねば、と鬼気迫る感じが伝わります。
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牛郎選【◎4、6、12, 17、】
◎4、焼きたての豆餅掌中ひだりみぎ
餅好きな作者の光景が浮かびます。また、ひだりみぎに感心しました。
6、安隠の猫も歳とる去年今年
長年飼っておられる猫に家族観を感じます。
12、秀麗の雪嶺の富士揺拝す
新幹線での上京時に楽しみにしている富士山未だ見たことが有りません。
17、水脈ひいて大船団の鴨の陣
毎年琵琶湖に飛来する鳥達を観察撮影に参加しています。