顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

法被衣選   第18回選句・選評

★ 法被衣選 【25,9,21,22、41】



25 つめくさが蜂のおもさに耐え切れず

      花の先でぶらんぶらんしながら向きを変えて

      いる蜂の姿が目に浮かびます。




9 夫の愚痴われはなりたしかたつむり

     何事にも耳を傾けず泰然と歩む(?)かたつむり。

     ひょっとして殻に閉じこもるという消極策?

     前者をとりたいです。




21 一人身や下着姿の薄暑なり

    これは男所帯のパンツ一丁姿でしょうか。
    
    正直さに一票。



22 引きとめもされず退会薄暑なり

     こういう事もありますね。
    
     妙なところに共感。




41 捨てられて命拾いの葱坊主

      畑にひょろりと葱坊主。

      捨てる拾う言葉の対比が面白いです。









その他なぜか選外になってしまった句


28 軒の巣を取られて戻る蜂二匹

      戻ってきたけどありゃ、我が家がないぞ、

      とウロウロ探し回る蜂の姿。

      自転車とか盗難にあった時を彷彿とさせます。





34 水を張る田を背に帰る猿一頭

     間近に見る野生、情景描写がすばらしいと思います。






20 鯉が跳ね水面波立つ夕薄暑

      なぜか夕暮れに魚が跳ねるという印象がありますね。

      音と水面に広がる波の輪の青紫色の世界。





10 みいつけた葉っぱの陰にかたつむり

      素直な感動がストレートに伝わってきます。





33 蜜蜂に十時三時の休みなし

      身につまされるところが無きにしもアラズ・・・。





43 釣り人は見るはずもなし花菖蒲

      花を観賞しているよりは魚さかな、といったところでしょうか。







かたつむりや蜂は子供の頃は身近な存在でしたが

最近はめったにお目にかかれません。

薄暑の季語は今回はじめて知りました。

皆さんのそれぞれの感じ方、とても面白いです。

以上よろしくお願いいたします。










   法被衣句


かたつむり目線の先に何見ゆる

はらぺこの鯉のぼり皆天仰ぐ

蜜蜂の羽音に首をすくめけり

救急車慌ただしく行く薄暑かな

オフィス街上着片手の薄暑かな