●J次郎2選 【14 15 19 21 38】
さて、八月ですが
みなさん緑陰と枝豆には苦しんだようですね。
個人的な感想ですが、無理が多い気がします。
14 八月や広島の友便り在り
八月・広島、どんな友なのか、想像できますよね。
まだまだ人生は続いているぞ。の気分がわかります。
15 鳳仙花ままごと遊び赤き爪
ホウセンカで遊んだことがないので想像にすぎませんが
オシロイバナとセットで女の子たちは夏を遊ぶんでしょうね。
19 点滴の向こうにみえる入道雲
病室の窓の向こうの雲。きっと暑いだろうな。
けれど、それでも外に行きたい、その思いが込められてる。
と感じます。
21 力尽き日照不足の枯れ枝豆
今年は長雨で枝豆の収穫ができなかったところもあると聞いています。
枯れ枝豆が六文字なのが少々気になるところですが
力尽き、に実感しました。
38 写生会緑陰に皆集まりぬ
夏の日の情景、さもありなん、の共感で○にしました。
気になった句は
6 この棟につまくれなゐの弾く様
どこにも書かれてはいませんが、鳳仙花の句でしょう。
棟は胸ではないか、とも思います。
むなしいさびしいの心情でしょうか。
なんとなく、気になることばづかいですね。
29 くもながむ齢を忘る白き日に
白き日とは季語だろうか? 伝えたい気分はよくわかるつもり。
それが八月の何日にあたるのか、それもたぶんわかる。
無季の句ではない。
選句しても良いのですが・・・19の「良くわかる」を採ってしまいました。
48 秋の雲集めて蒼し八甲田
さみだれをあつめてはやしもがみがわ
うーん。中の口調が、似すぎていてたとえ写生句であったとしても
選句できませんねぇ。
パロディであれば、視点を変化させたことの「おかしみ」があるべきだと
以上、えらそうなことを書きました。
今回は自分自身、想が湧かず苦吟でした。
みなさんの苦労を思わなくてはなりません。
失礼いたしました。
●J次郎2の作品
8 歌詞にては寂し侘しの鳳仙花【J次郎2】
17 ひまわりがみな見上げてる入道雲【J次郎2】
26 八月やサイレン長し目を閉じぬ【J次郎2】
35 枝豆は皿よりこぼれてエメラルド【J次郎2】
43 総出して弁当にしよその緑陰【J次郎2】
46 蝉ひとつ望み遂げたか灼けた道【J次郎2】
49 天も地もぎらぎらぎらぎらオニヤンマ【J次郎2】
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