●かんな選 (7,11,13,14,30)
7 枝豆を買って家路急ぎ足
仕事帰りに新鮮な枝豆を店頭でみつけ、
早く湯がいてお風呂上りにビールが
飲みたい~! なんて想像しながら家路を急ぐ。
作者の気持ちがなんとなく解り、微笑ましい句だ
と思いました。
11 ほうせんか種飛ばした日走馬灯
私が子供の頃の想い出の花は、鳳仙花、
鶏頭、かんなでした。
その中でも鳳仙花は種が大きくなるのを待ちかね
てつまんで種を飛ばしたものでした。この句をみて
私も走馬灯のように幼かった頃の記憶がよみがえりました。
13 我が行方自分で探す八月尽
定年退職なのでしょうか?
人生の岐路に立ったとき自分の行方は自分で決めなければ
いけませんものね。
八月尽が効いているような気がします。
14 八月や広島の友便り在り
父も広島に原爆が落とされた日、広島駅にいたそうです。
広島在住の被爆者の方からの便り、今年も元気で過されている。
父の言葉を思い出しました。
30 退院の8月の空晴れ渡る
何日入院されていたのでしょう?
病院のエアコンの中でずーっと過されてきた病み上がりの身体には
晴れ渡った8月の気温は厳しいですね。
作者の意図とは違うように解釈したのかもしれませんが・・・・。
●かんなの作品
10 八本の手が行く先に枝豆が 【かんな】
19 点滴の向こうにみえる入道雲 【かんな】
28 ヨーイドン玉も弾ける鳳仙花 【かんな】
37 息粗く緑陰めがけ走る犬 【かんな】
45 八月や宿題の山一つづつ 【かんな】
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