●歌子選 【12、14,15、16、31、42 】
12人待てば浜昼顔に波の音
どこまでも続く海、白い砂浜、ところどころに流木
うすピンク色の昼顔が、風に揺れている。
北海道小砂子で過ごした情景とダブり、記念に撮影した
うすピンク色の昼顔が、風に揺れている。
北海道小砂子で過ごした情景とダブり、記念に撮影した
美しい写真とだぶってしまいました。
14夕立の去って賑わう夜店かな
夕立の去るのをまって、夜店に人が集まってくる様子
が、そのまま見えてきますね。
が、そのまま見えてきますね。
夕立に、夜店を持ってきましたか。にくいですねえ。
15夕立に逃げて鎮守は黙したり
夏休みの子供たちでにぎわっていた鎮守の森。
ザーッと夕立が来て、子等のざわめきがきえて
雨も降りやんだのだろうか。静まり返った森の様子。
黙したり。。。で、なにかちょっと不気味な静けさ
さえ感じてしまいました。
16人声を一気に消して白雨かな
白雨ではないのですが、晴天のドライブ中、消防の儀式
と出合ったことがありました。何十台もの消防自動車が
一斉に天に向けて放水、次の瞬間、一寸先も見えないくらい
の ものすごい水量が天から降ってきて、一面真っ白になり、
人のざわめきもなにも 聞こえなくなりました。
その時の様子と白雨の様子がそっくり重なりました。
白雨という言葉も初めて知りました。
31 林ごと空に沸き立つ蝉時雨
作者は、この蝉時雨を、林の中で聞かれたのだと思うのですが
「林ごと空に沸き立つ」という表現が、すごいなあとおもいました。
というのは、林の中にいて聞いていると蝉時雨は、上からあるいは
四方八方から聞こえてくるものなのですが、それを空に沸き立たせ
たところが、身震いするほど、すごいと思いました。
42 逸る気を抑えて担ぐ神輿かな
ねぶた祭りも近づいてきましたが、跳人(はねと)になって
祭りの中に入ってみると、もっと激しく、もっと激しく・・・
はねても、はねても爆発しきれない、はじけきれないもどかしさ
を覚え、肉体が邪魔くさい、そんな感じになるのですが、神輿を
担ぐ人はもっと、そんな思いが強いかもしれませんね。
一人ではじけるわけにはいきませんしね。すごくよく感じが
伝わってきました。
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歌子作
33 蝉が鳴く子はしがみつきびーと泣く
7 浜寺に昼顔咲きぬ百八つ
46 おおおおと孫は叫びぬ祭山車
20 夕立ちて夫得意げにカーシャンプ