●祥雲さん選 【4、8、18、26、27、43】
4 野良終えて背負ふ竹かごなめくぢら
時間がゆっくりと流れる山村の絵のような景が浮かびます。
8 煩悩を捨てきれぬ身やなめくじら
作者の心情を重ねた味わい深い句です。
18 茶畑や茜襷を探せども
手摘み全盛の頃を懐かしむ句でしょうか、哀感を含んだ句です。
26 若楓土俵を締める子らの声
さらに「土俵を締める」が緊張感を高めています。
27 大空に太子伝説若楓
馬小屋で生まれたという聖徳太子伝説と結びつけたところ
に新鮮さを感じました。
43 衣更えさらのこころで会いにゆく
想像を掻き立てるゆかしい句です。
祥雲
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●祥雲さんの作品
暁光に身を透かしつつ若楓 【祥雲】
寧日や新茶を汲みて長話 【祥雲】
なめくじら手水の杓を占めており 【祥雲】
少女らの清らな肌や更衣 【祥雲】