顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第72回 祥雲さん選&作品

③祥雲さん選【5、8、13、15、21、24、29】
 
  5 どんぐりを追ひて木陰のリス速し
       古都鎌倉でこのような景に出会ったことがあります。
       どんぐりとリスの取り合わせが良く、可愛らしい
       リスがすばしこく動き回る様が彷彿とします。
 
  8 お下がりの服より団栗こぼれ落ち
   
       中八が気になりますが、兄のお下がりの服を着ていた
       私には共感できる句で、兄弟愛を感じさせる良句です。
 
 13 茶の花や遠くに笑みの老夫婦
       「茶の花」と「笑みの老夫婦」の取り合わせが良く、
       穏やかで幸せ感漂う雰囲気が感じられる良句です。
 
 15 茶の花や職人揃ふ地鎮祭
       茶畑の傍の土地を宅地に造成しての地鎮祭の景でしょうか。
       神聖な地鎮祭に茶の花が良く合っていると思います。
 
 21 木枯や一人佇む海の縁
       山口誓子の「海に出て木枯帰るところなし」に似た感覚を
       覚えました。哀愁漂う、想像の広がる良句です。
 
 24 木枯やひしと抱き合う始発駅
       始発駅のホームの二人に容赦なく木枯らしが吹きすさんで
       いる景でしょうか。「ひしと抱き合う」が「木枯」にとても
       良く合っていると思います。 
 
 29 朝餉には灰清められる囲炉裏かな
       懐かしい、既視感のある景です。昔は父や母が朝早く起きて
       囲炉裏の灰を清めておりました。一日の初めは囲炉裏で湯を
       沸かすことでした。

 
 
 
祥雲さんの今月の作品

どっちかとどんぐり握る児のこぶし 【祥雲】
木枯や肩寄せ合いて鍋つつく     【祥雲】
茶の花の奥に浄土の光かな      【祥雲】
また同じ父の話や囲炉裏端      【祥雲】