作品
◎法
1. 笑うツボかみ合わぬ夫婦四月馬鹿【歌子】
駒
2. 4月馬鹿今年の嘘の重さかな【法被衣】
法
3. 自治会の役二つ受け四月馬鹿 【牛郎】
牛 祥 ◎歌
4 宝くじ当たり1億4月馬鹿 【一駒】
5. 米中の開戦ニュース万愚節 【祥雲】
◎祥
6. 青空に貝も潮吹く干潟かな 【一駒】
歌 駒
7. 猫の子が祖父の愛称もらひける【牛郎】
祥
8. 花林檎羽音の群れの忙しき 【法被衣】
祥
9. 猫の子の餌夫より高級魚 【歌子】
法
10.万物の蠢くけはい大干潟 【祥雲】
牛
11.山白く林檎の花もブルブルと 【一駒】
法
12.摘花する人や津軽の花りんご 【祥雲】
牛
13.ムツゴロウ干潟を滑るガタスキー【歌子】
14.新学期瞳きらめき初対面 【法被衣】
駒
15ドキドキとワクワク寄せる新学期【牛郎】
16.猫の子を銜えて親はやさし気に【祥雲】
牛 歌
17.うたた寝の猫の子2匹一跨ぎ 【一駒】
駒 法
18.林檎の花十五のひばり佐分利信【牛郎】
歌
19.袴着の女せんせい新学期 【祥雲】
20.待合わせガッツポーズで新学期 【一駒】
21.休日の家族が溢れ津の干潟 【牛郎】
歌 駒
22.望遠の先の干潟に蟹の群れ 【法被衣】
23.コロナ禍の校内静か新学期 【歌子】
24.猫の子や足もつれつつ親の元【法被衣】
◎牛 祥
25.演歌好きだった友逝く花林檎 【歌子】
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牛郎選【4,11,13、17,◎25】
4、宝くじ当たり一億四月馬鹿
数十年前初めて出来たジャンボ宝くじを初めて
買いました思わず思い出しました。
11、山白く林檎の花もブルブルと
絵はがきで見た光景が感じられます。
13、ムツゴロウ干潟を滑るガタスキー
有名な有明海の風物詩が浮かびます。
17、うたた寝の猫の子二匹一跨ぎ
猫好きの作者の様子が良く伝わります。
◎25、演歌好きだった友逝く花林檎
青森の林檎、演歌、友との別れ、演歌の世界そのものに二重丸。
祥雲選 【4,◎6,8,9,25】
4 宝くじ当たり1億4月馬鹿
いい夢を見させて頂いたような面白い句です。
◎6 青空に貝も潮吹く干潟かな
目線の位置が低く、貝に寄り添っているところが気に入りました。
8 花林檎羽音の群れの忙しき
沢山の蜜蜂が花に群れて羽音を出しているようすが生き生きと表現された良句です。
9 猫の子の餌夫より高級魚
現実感のある可笑しみを含んだ良句です。
25 演歌好きだった友逝く花林檎
美空ひばりの「林檎追分」などの演歌が好きだったのでしょうか。雰囲気のある良句です。
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歌子選 【◎4,7,22,19,17】
◎4 宝くじ当たり1億4月馬鹿 【一駒】
誰も一度は願ったことのある一等当選 口元がほころびました。
7. 猫の子が祖父の愛称もらひける 【牛郎】
立派な髭のご先祖様や歴史上の人物の名前が猫の子のなまえに。。
NSNでは、逆にポチとかkoroとか、犬の名前を自分のニックネーム
にしている人も結構います。これもいとしさの形ですね
22.望遠の先の干潟に蟹の群れ
望遠って望遠鏡のことでしょうか、望遠鏡でのぞいた干潟に蟹の群れ発見。望遠鏡をのぞきあって感動している様子が目に見えるようです。
19.袴着の女せんせい新学期
以前は女先生の袴姿をまぶしく眺めたものでしたが、新学期ではなく卒業式でしたが、今は小学校の女の児童も着物と袴なのですね。
驚きとかわいさで釘付けになりました
17.うたた寝の猫の子2匹一跨ぎ
丸まって寝ている子猫二匹のなんて愛らしいこと。ひと跨ぎって(笑)・・・・、間違っても踏みつけないでねえ
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一駒選【2,7,◎15,22,18】
2.4月馬鹿今年の嘘の重さかな
コロナ禍のオリンピック開催の愚かさに嘘の重さを感じる
7猫の子が祖父の愛称もらひける
お爺ちゃんへの愛が感じられる
◎15ドキドキとワクワク寄せる新学期(◎)
新学期は何時もこんな感じだった
22望遠の先の干潟に蟹の群れ
静と動に惹かれた
18林檎の花十五のひばり佐分利信
津軽娘はなじょして泣いたの林檎追分映画が浮かぶ
法被衣選【◎1.3、10,12,18】
◎1. 笑うツボかみ合わぬ夫婦四月馬鹿
長く一緒にいてもこういう事があるのを軽妙に描いています。
- 自治会の役二つ受け四月馬鹿
そういう時期ですね。やる人いないんで・・・。
10万物の蠢くけはい大干潟
春めいた大きな風景描写です。
12.摘花する人や津軽の花りんご
実りの秋のために忙しく立ち働く農家の人の姿が見えてきます。
ことばのリズムが心地よいです。
18林檎の花十五のひばり佐分利信
白黒映画の中のひばりちゃん、天才。