１ 湯たんぽや夢中に母のにこやかに 【祥雲】
法
２ 天の吐く息すさまじき寒波来る 【歌子】
牛
◎駒
４ 一月の色無き木々に雨煙る 【法被衣】
５ ケーキ買ひけふは一月十八 【牛郎】
◎歌 ◎法
６ 赤龍の昇るやどんどどうと燃ゆ 【祥雲】
７ 雪空へ龍のまれゆく左義長祭 【歌子】
法 牛 駒
８ 暁闇の寒波を衝いて七千歩 【祥雲】
９ 湯たんぽやぬくもりにしがみつく朝 【法被衣】
１０ 左義長や若い衆女装火の柱 【牛郎】
１１ 独り寝の猫の湯たんぽ名はみいちゃん【歌子】
１２ 左義長か夜空を焦し燃える家 【一駒】
◎祥 牛 駒
１３ 左義長や火の粉の天に召され行く 【法被衣】
１４ 湯たんぽに群れ集るひよこ人馴れず 【牛郎】
駒
１６ 初場所や響く呼び出しふれ太鼓 【歌子】
祥 歌 法
１７ ゆらゆらと寒波吸い込む露天風呂 【一駒】
１８ 初場所や声援のなきカーラジオ 【法被衣】
１９ 初場所や贔屓力士の勇み足 【牛郎】
２０ 一月でコロナ禍はやも丸二年 【祥雲】
祥
２１ 一人寝や湯たんぽ抱いて夢散歩 【一駒】
◎牛
２２ 追いつかぬ老いの早さよ一月尽 【歌子】
２３ 一月や暦がピカリ誕生日 【一駒】
歌
２４ 寒波の報小瓶の地酒セット買う 【法被衣】
祥 歌
２５ 爺いにも保湿クリーム寒波来る 【牛郎】
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選句、感想
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祥雲選【◎１３，１７，２１，25 】
◎１３ 左義長や火の粉の天に召され行く
左義長は、青竹三本に松飾などを寄せて燃やしてゆく小正月の行事ですが、悪魔払いの火祭りの様子が巧みに表現されていて良いと思います。
１７ ゆらゆらと寒波吸い込む露天風呂
寒波と露天風呂の意外な取り合わせが巧みで、斬新な良句です。
露天風呂に首まで浸かって、見つめている作者を想像します。
２１ 一人寝や湯たんぽ抱いて夢散歩
湯たんぽの実感の籠った良句です。私は足元に置いて毎晩安眠しています。
２５ 爺いにも保湿クリーム寒波来る
同感です。私はアロエクリームを塗っています。
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歌子選 【◎６，１７，２４，25】
◎６ 赤龍の昇るやどんどどうと燃ゆ
赤々と夜空へ燃え上がる火の勢いや音や熱が伝わってくるようです。
１７ ゆらゆらと寒波吸い込む露天風呂
寒波と露天風呂の対照的な取り合わせと、寒波を吸い込むという感覚が面白い
と思いました。
２４ 寒波の報小瓶の地酒セット買う
夜に出歩くのも危険だし、小瓶の地酒セットをかって、寒い夜を楽しもうという遊び心や困難を乗り切る余裕に、何かほのぼのしました。
２５ 爺いにも保湿クリーム寒波来る
今のご時世若い男性の化粧水や保湿などのことが当たり前のようにテレビにも取り上げられています。そうですか爺様の年代でもそうなんですね。素敵なことです。
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法被衣選【２，◎６，８，１７】
２ 天の吐く息すさまじき寒波来る
冬将軍の吐く息のような気象図を思い浮かべました。
◎６ 赤龍の昇るやどんどどうと燃ゆ
炎の勢いと音までもが聞こえて来そうな迫力。
８ 暁闇の寒波を衝いて七千歩
日課の散歩でしょうか。耳が切れそうです。
１７ ゆらゆらと寒波吸い込む露天風呂
お湯の中は極楽極楽。
お湯から出られなくなります。
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牛朗選【３、８、１３, ◎２２】
２０１４年の噴火と御嶽海の優勝。
8，暁闇の寒波を衝いて七千歩
主治医から言われてる日課の散歩頑張らないと。
13，左義長や火の粉の天に召され行く
◎22，追いつかぬ老いの早さよ一月尽
年々年の経過の早い事に驚いています。
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一駒選 【◎4、8、13、15】
◎４ 一月の色無き木々に雨煙る
大雪の一月のある日に雪が雨に変わり雪化粧を落としてしまった光景が浮かぶ
８ 暁闇の寒波を衝いて七千歩
規則正しくどんな日でも健康の為に歩く生真面目さが偲ばれる
１３ 左義長や火の粉の天に召され行く
焼き払って厄払いの光景が浮かぶ
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