2022年12月句会 一覧
特選 | 並選 | 番号 | 作 品 | 作者 | 選者の感想。選評 | |
特 | 1 | 安倍氏なき党は混迷去年今年 | 祥雲 | ※ ㊕ 正にその通り(一駒) | ||
2 | 綺羅星をあおぐ二人の聖夜かな | 祥雲 | ||||
特 | 並 | 3 | 柚子うかべ孫と語らう冬至風呂 | 祥雲 | ※ ㊕ ゆずの香りと色、優しい会話など、なんとも穏やかで平和なひと時が五感をくすぐります。(歌子) ※長い夜の柚子風呂、お孫さんのとっておきの思い出になる事でしょう。何気ない平和で平凡な暮らしに感謝。(法被衣) | |
並 | 4 | 和蝋燭に和む二人や雪の宿 | 祥雲 | ※いい雰囲気の旅籠の様で羨ましい(一駒) | ||
5 | 降臨のニンフやふわと雪蛍 | 祥雲 | ||||
並 | 6 | 雪あかり通夜の帰りは回り道 | 一駒 | ※昔は通夜が終わると別室で皆車座になって、飲み食いをしながら、故人のアレコレを語り合い偲びあいながら過ごす時間があったものですが、今は儀式が終わるとすぐ退場しなくてはならず、味気なくなりました。帰り道は故人に語り掛けながら、ぼーっと明るい雪灯りの中を、遠回りしている気持ちが伝わってきます。(歌子) | ||
7 | 頬擦りし別れて2年聖夜の日 | 一駒 | ||||
8 | 冬至の日岩木山(やま)から夕日一直線 | 一駒 | ||||
9 | 初孫や産声あげて去年今年 | 一駒 | ||||
10 | 頂上と遺跡一直線冬至の陽 | 一駒 | ||||
並並 | 11 | 戦争に感染症に去年今年 | 法被衣 | ※感染症対策をして世界中が助け合わなくてはいけないときに、戦争で世界を混乱させ、人々を苦しめる輩、怒りがわき胸が痛みます(歌子) ※ウクライナ戦争やコロナの感染症を振り返っての感慨句か。しみじみとした句。(祥雲) | ||
並 | 12 | この年も音楽会の無き聖夜 | 法被衣 | ※「コロナ禍で今年もまた音楽会が無かった聖夜だなあ」という不満混じりの句か。(祥雲) | ||
13 | 冬至の日太鼓の稽古早仕舞い | 法被衣 | ||||
特 | 並 | 14 | 静けさや温泉宿の雪あかり | 法被衣 | ※㊕ 川端康成の「雪国」のシーンを見るような素敵な句です(祥雲) ※この宿屋のお湯の効能が良さそう(一駒) | |
15 | 山腹のそこは春かと冬桜 | 法被衣 | ||||
並 | 16 | 寸劇は「賢者の贈り物」聖夜 | 歌子 | ※キリスト教系の幼稚園に通っていた時、当方の三博士の1人の役にどうしても台詞が言えなかったのを思い出しました。(法被衣) | ||
17 | 冬至南瓜ほくほく食らう江戸の知恵 | 歌子 | ||||
18 | 帰省の子待つ庭先の雪灯 | 歌子 | ||||
特 | 19 | 宣告は五年とうに八年去年今年 | 歌子 | ※ ㊕ 1年ずつ噛みしめて生きていく不安と安堵の交錯する人生を感じる句です。宣告されたのが自分か家族かで味わいが変わって来るかと。(法被衣) |
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20 | 冬の海石川さゆりを熱唱す | 歌子 |
皆様、一年間のお付き合いをどうもありがとうございました。本当にみんな高齢化しておりますので、来月の句会のブログ更新はできるだろうかと、毎月思いつつも、皆様の投稿に励まされて無事に一年クリアできたことほんとに感無量です。今月は牛郎さんがパソコンの不具合のため、参加できませんでしたが、皆様にくれぐれもよろしくとのことでした。一日も早く回復して、新年にはぜひまたここでお目にかかれるのを楽しみにしております。もしラインが使えるようであれば、ラインでのやり取りも可能かもしれませんので、ご検討してみてください。
それでは、新し年こそきっといいことあると信じて、進んでまいりたいと思います。
年末年始、お忙しいことと思いますが、兼題もいつもの通り、よろしくお願いいたします。
祥雲さんから 【 冬夕焼 】
牛郎さんから 【笑春】
法被衣さんから【 初春 】
一駒さんから 【 成人式 】
歌子から 【 当季雑詠 】
それでは皆様、良い年末年始をお過ごしください。