作 品 | 作 者 | |
1 | 山焼きや黒き大地の勝ちとなり | 法被衣 |
2 | 轟々と山焼く阿蘇や草千里 | 祥雲 |
並選 | (歌子選)山焼きの音や赤く広がる阿蘇の広がり、焼けるにおいや煙まで伝わってくるようです。言葉選びが見事だと思いました。 | |
並選 | (一駒選)目に浮かぶ光景黒と緑の対比が美しい | |
並選 | (丑郎選)阿蘇の山焼きを見たことは有りませんが、あの雄大な草千里から想像できます。 | |
3 | 法螺がなる聖火鎮魂の山を焼く | 歌子 |
4 | 山焼きの勢子に炊き出す握り飯 | 丑郎 |
特選 | (祥雲選)山焼きの火を獣に見立てて勢子が機敏に振る舞うさまが彷彿とします。「お疲れ様」と声を掛けながら握り飯を出す人々の優しさを感じさせる良句。 | |
5 | 山焼く野焦げた大地に薄かな | 一駒 |
6 | 枝の先力孕める二月かな | 法被衣 |
並選 | (祥雲選)新芽が力を蓄えて膨らみつつある様子が巧みです。 | |
特選 |
(歌子選)枝先から春の命が今まさに生れ出ようとしている・・・・、作者の瑞々しい感性と表現に圧倒されます。 |
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7 | 微かなる鳥音二月の竹藪に | 祥雲 |
並選 | (一駒選)卵っこ産んでんだね | |
8 | 風二月目鼻多感の杉の花 | 丑郎 |
9 | 朝の雪二月八日の水曜日 | 丑郎 |
10 | 消灯し景気も沈む2月かな | 一駒 |
11 | 猫の恋いのちの声のにぎやかさ | 法被衣 |
並選 | (丑郎選)いのちの声の表現に感服。 | |
12 | 原発も天地も阿鼻に春の地震(ない) | 祥雲 |
13 | 二月や凍ったままの馬連チョコ | 歌子 |
14 | お茶の間の桜満開外は吹雪 | 歌子 |
15 | 雨水ぽた首筋へぽた掌に | 一駒 |
16 | 大凧や綱の重みも宙(そら)を行く | 法被衣 |
17 | 兄弟の声も高々鳶凧(とんびだこ) | 祥雲 |
18 | 凧の糸切れ追いかける赤きべべ | 歌子 |
19 | 百畳の凧揚げ祝ふ誕生日 | 丑郎 |
並選 | (祥雲選)何とも雄大巨大な凧でしょうか。それが誕生日の祝いにとは凄い句ですね。 | |
並選 | (歌子選)百畳の凧揚げが誰かの誕生祝とは、凄いですね。そんな巨大なたこも見てみたいですが、そういうことを考えつく人たちはどういう人たちなのか、お会いしてみたいものです。 | |
並選 | (法被衣選)大凧に名前を入れて祝う風習があるのを聞いた事があります。 | |
並選 | (一駒選)嬉しさが込み上げてる | |
20 | 糸切れて空でクルクル凧踊り | 一駒 |
21 | 春泥の轍の跡をそろりそろ | 法被衣 |
22 | 春泥の中の殺戮ウクライナ | 祥雲 |
特選 | (一駒選)一年侵略戦争中を嘆く句 | |
特選 | (丑郎選)悲惨な戦争は絶対ダメです、国連の機能が生かされないのが残念でなりません。 | |
23 | 春泥を踏んではしゃげる二歳児は | 歌子 |
並選 | (法被衣選)子どもは天真爛漫、親も苦笑いして静観するしかないかも知れません。 | |
並選 | (丑郎選)側にいる作者の表情が読み取れます。 | |
24 | 春泥や買ったばかりのスニーカー | 丑郎 |
特選 | (法被衣)さて、どうしましょ。泥道を行くしかないか・・・逡巡する心理状態をうまく捉えました。 |
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25 | 犬だって春泥退けて散歩かな | 一駒 |
並選 並選 |
(法被衣選)犬も汚れるのはいやと見えます。散歩日和なんだけど。 (歌子選)賢いワンちゃんですね |
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並選 | (祥雲選)現実感のある、面白い、諧謔味のある良句。 |
毎回表記の仕方がコロコロ変わって、申し訳ありません。
パソコン上ではうまく編集できているのに、後でスマホでみてみると、エクセルの使い方がだめなのかどうなのか、とても見えにくいものになってしまいます。
今月は項目も最低に抑え、横幅をあまりとらないようにしてみましたが、スマホではどんな風に見えるのでしょうか。