●歌子選 【 1,10,12,34,37】
1はらと散りうきくさのうみ蓮のふね
何がはらと散ったのか、はらりと木の葉でも散った先を見てみたら
そこは浮き草の海、蓮の舟・・
水が見えないくらい密集して咲く蓮沼は、まるでじゅうたんの
ようにも見えますが、なるほど浮き草の海、蓮の舟とは上手い表現ですねえ
舟のなかに、おやゆび姫か小人さんが乗ってないかと、思わず覗き込みたくなります。
10門提灯連なる先の盆踊り
各家庭の門に提灯が掲げられ、その先に盆踊りのざわめき。。。
青森辺りでは想像がつかない光景。どんな盆踊りなんだろうって
興味津々
12提灯を先頭にしてねぶた来る
ねぶた。。。ときたら頂かないわけには行きませんでした。
34吊り忍在りし日の母の声
風鈴にお母さんの声が重なる・・何となく病床の中で
風鈴を眺めている絵が浮かんだのですが・・・
いや、もしかしたら、風鈴の響きのような美しいお声の
お母さんとのおもいか・・・
37夢叶い初孫借りて夕涼み
笑顔満面の爺婆とまごさんの様子が目に見えるようです。
今回は私を含めて季語抜け(やっちゃったーー)、夏のはずだったのに、
秋の季語が多く、(盆踊り、盆提灯などは秋の季語ですね)、
またどうしても説明句になってしまうので、季語の説明や状況説明ではなく、
感動を575に収めてみたいなあと思うのですけどねえ・・・
●歌子作
16 下戸なれど足が向くなり赤提灯 【歌子】
25風鈴に歌わせている夜風かな【歌子】
7 揺りかごに眠る赤子や蓮の花【歌子】
30 嘆くまい目指す天まで蓮の花 【歌子】
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