第28回 選句

作品番号 　　　　　　　作　　　　　品　　　　　 作　者
 　

 

　　道　法　歌　　　　　 

1 休耕の畠に一畝黄水仙 　　　　　　　【J次郎２】
 　

 

　　法 
2 庭の隅堂々たるや黄水仙　　　　　　 【かたつむり】
 　　

 

　　牛　 
3 春雨や旅立ち祝うひとしきり　　　　　 【道草】

  
4 春雨に濡れても遊ぶ猫二匹 　　　　　【島ちゃん】
 　

 

　　祥　牛　島 
5 せせらぎに沿いて歌うや黄水仙 　　　【法被衣】
 　

 

　　道 
6 黄水仙群れよりひとつはみ出して 　　【歌子】
 　

 

　　萍 
7 黄水仙一輪挿して髭撫でる 　　　　　　【風智】
 　　

 

　　か 
8 しっとりと苔に浸み入る春の雨 　　　　　【祥雲】
 　

 

　　風 
9 指揮者見て歌うがごとし黄水仙　　　　　 【真珠牛郎】

  
10 春雨や水鳥の跡絶えにけり　　　　　　　 【しらぶる】

 　　

 

　　カ 
11 風に揺れ鏡欲しいか黄水仙　　　　　　　 【萍漂子】
 　

 

　　祥 
12 黄水仙廃屋の庭鮮やかに　　　　　　　　　 【萍漂子】

 

  
13 置物を眺め眇めて春の雨 　　　　　　　　　【Ｊ次郎２】

 　

　　祥 
14 笑みこぼし老いた両手に黄水仙 　　　　　　【かたつむり】

 　　

　　歌 
15 ひとり居て一輪差しに黄水仙 　　　　　　　　【道草】

 　　

　　歌 
16 崖下の風に揺れてる黄水仙 　　　　　　　　【島ちゃん】

 　

　　カ 
17 黄水仙われ見つめおり水鏡　　　　　　　　　 【法被衣】

 　

　　道　法 
18 旅立ちの海風花のしきりなる　　　　　　　　 【歌子】

 　

　　カ 
19 春雨や詫びる私に降り注ぐ　　　　　　　　　 【風智】

 　

　　萍 
20 縁側に座して昼餉や春の雨 　　　　　　　　【祥雲】

  
21 コーラスの発表会なり黄水仙　　　　　　　　 【牛朗】

 

  
22 能登海のたおやかなりし黄水仙 　　　　　　【しらぶる】

  
23 モノクロの世界にポツリ黄水仙　　　　　　　 【萍漂子】

  
24 風の中ならび踊るか黄水仙 　　　　　　　　　【萍漂子】

 

　　次 
25 春の雨マスク外して歌唄う　　　　　　　　　 【かんな】

  
26 先達が五年生なり年度末　　　　　　　　　　 【Ｊ次郎２】

  
27 頬伝う流るる雫春雨か　　　　　　　　　　　　 【かたつむり】

  
28 春兆し肌を気にする老いた母 　　　　　　　　【道草】

  
29 ゆでたまご古い私の殻を脱ぐ　　　　　　　　 【島ちゃん】

 

 　

　　次   道　
30 春雨やかげ薄墨の傘の列 　　　　　　　　　【法被衣】

 　

　　　か　島 
31 春雨や別れの頬に伝い落ち 　　　　　　　　　【歌子】

 　

　　次　カ　法 
32 髭面や青い瞳の遍路行く　　　　　　　　　　　　 【風智】

 　

　　次　歌　萍 
33 薄衣はらりと脱げて黄水仙　　　　　　　　　　 【祥雲】

  
34 春雨や駆け足逃げる半平太　 　　　　　　　　【牛郎】

  
35 立ち止まる老いの病に黄水仙　　　　　　　　 【萍漂子】

  
36 女学生花束かかえ三月に 　　　　　　　　　　　【かんな】

  
37 崖下のハケに明るし黄水仙　 　　　　　　　　　【萍漂子】

 　

　　島　歌 
38 春雨やナズナを伸ばす畦の道　　　　　　　　　 【牛郎】

 

 　

　　牛　風　萍 
39 黄水仙笑顔で並ぶ園児かな　　　　　　　　　　 【祥雲】

 

 　

　　牛　　か 
40 春雨を気取りて濡れる男かな 　　　　　　　　　 【歌子】

  
41 水溜りめがけてやさし春の雨　　　　　　　　　　 【法被衣】

  
42 春雨の六絃琴説法心滲み 　　　　　　　　　　　【かたつむり】

 　

　　島 
43 黄水仙群れ咲く先に保育園　　　　　　　　　　　 【萍漂子】

 

 　

　　道　風 
44 傘をとじ春雨匂う街の角　　　　　　　　　　　　　 【萍漂子】

 　　

　　か　萍 
45 指先をひねりて花の種を蒔く　　　　　　　　　　 【牛郎】

 　　

　　か 
46 青空にあふるる笑みのミモザかな　　　　　　　　 【祥雲】

  
47 菜の花の天ぷらの香や妻笑ふ　　　　　　　　　　 【法被衣】

  
48 生い茂る木々の隙間の春日差し　　　　　　　　　 【かたつむり】

  
49 春雨を遠くに走る終電車　　　　　　　　　　　　　　　 【萍漂子】

 　

　　風 
50 春雨やひとり眺める窓の外　　　　　　　　　　　　　 【萍漂子】

  
51 耕すと何処で聞いたかカラス来る　　　　　　　　　　 【牛郎】

 　

　　次　カ 
52 空を蹴るあこの足裏や春の雲 　　　　　　　　　　　　【祥雲】

 　

　　祥　牛　風 
53 幼子の追うては消ゆるしゃぼん玉 　　　　　　　　　　【法被衣】

  
54 春帽子針の一刺し迷いけり　　　　　　　　　　　　　　 【かたつむり】

  
55 春雨は点滴のごとわれに降る　　　　　　　　　　　　 【萍漂子】

 　　

　　法 
56 春雨の滴がつたう玻璃の窓 　　　　　　　　　　　　　【萍漂子】

 　

　　祥 
57 どの顔も笑顔の童黄水仙　　　　　　　　　　　　　　　　【歌子】

  
58 春雨の地に滲み入りて黒き土　　　　　　　　　　　　　 【萍漂子】

 

 

 

 

 

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