顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

J次郎2さん選

●J次郎2さん選
 
【5 11 17 26 46 51 62】J次郎2選
 
全部の句に、感想と盗作をつけようと思い立ちましたが
むりでした。
中途半端になりましたが、これで勘弁してください。
 
草紅葉の題はこれで二回目か三回目でしたよね。
それだけ難しい題、といえるのでしょう。
落花生は同工異曲が多く、残念でした。
 
 

1 肌寒の山道拾う栗二つ
  拾う栗も秋ですね(季重り)…「山道に、拾えばいがは、殻ばかり」
  どちらかを捨てなくては
 
2 肌寒や中島みゆきの振られ歌
  歌詞に寒気を感じたのでしょう…「肌寒や、ナオコの唄う、みゆき歌」
   窓のガラスで涙とめる、、淳子では明るすぎ、ナオコなら似合いすぎ
 
3 肌寒や鍋の恋しき夕べなり
  鍋の恋しいのも秋ですね(季重り)…「石狩や、みそチゲ恋し、夕に寄せ」
  どちらかを捨てなくては
 
4 追伸に二行を足して肌寒し
  何を書いたのでしょうか、肌寒しとは。
  受け取る側も寒いのですかね…「追伸に、ちらり本音の、背が寒し」
 
5 肌寒し夜半の四ツ倉捨て小船 ○
  四ツ倉?福島県の海岸のことでした。捨て小船とは地震の影響でしょうか
  侘し寂しですね。・・・「四ツ倉の、動かぬ小船、肌寒し」
 
6 肌寒や一人いる家の広きこと
  実感でしょうけど、説明がちな印象です。…「肌寒や、仏間と居間の、離ること」
 
7 肌寒き朝に家猫伸びひとつ 
  実景と思います。捻りが少ないのが…「肌寒し、窓の内にて、猫は伸び」
 
8 肌寒に上着ことわる痩せ我慢 
  中、下句が長すぎますね。それにこれでは川柳ですね。
 
9 肌寒し寄り添いながらフルムーン
  暖めあうのも五十年。ということですね…「」
 
10 肌寒い京の娘の声届く
  寒いのは娘か親か?どちらか迷う。…「肌寒と、娘の電話の、ある京都」
 
11 肌寒や予定の無きも靴磨く○
  習慣ですね。わびしさが感じ取れます。…「肌寒や、出かけもせぬに、靴磨き」
 
12 肌寒きめざめの床の名残り惜し
  実感そのまま。御同輩に同意…「肌寒や、たたむ布団を、しばし抱き」
 
13 山肌を焦がして燃ゆる草紅葉 
  うーん。阿蘇の草千里、北アルプス森林限界、北海道の山。どこでしょう
  想像を掻き立てられますね。ただ、焦がすと燃ゆる、重ねたのは効果的だったかどうか。
   …「」
 
14 草紅葉東屋訪ね共に座す
  これは、よくわからないです。四阿(あずまや)で座るだけなのでしょうか
  訪ね、ですから、待ってる何かがあるはず(人、もの、景色など)ですが
  それを、どうするのか・・が分かりづらい。
  …「」
 
15 鍬置いて煙草一服草紅葉 
  無理付け。草紅葉に必然性も場面転換の意外性もないですね。
  草紅葉のかわりに枯れ尾花でもいいですよね。
  …「鍬置いて、残す畝先、草紅葉」
 
16 すれ違う乙女の指に草紅葉
  むーーー。ごめんなさい。想像句だと勝手に思いましたが
  それでも、ちょっと。乙女の指に、が・・・・・・
  …「」
  
17 草紅葉人影のなき関所跡○
  選んじゃいました。叙景句に甘いんですよね。JJ2は。
  …「白河の、関を閉ざすは、草紅葉」
 
18 ころころとゲートボールや草紅葉
  そのままの叙景ですね。ころころ、が少し弱い。転がり出た先、を表現したかった
  のでしょう。けど、かえって句が軽く滑った気がします。
  …「草紅葉、ゲートはずした、球隠し」
 
19 雀群れ淑女も群れて草紅葉
  淑女、、、16の乙女とともに「おばさん」に置き換えたい衝動。
  …「吟行す、雀とともに、草紅葉」
 
20 石垣にくの一忍法草紅葉 
  見立てがおもしろいですよね。テレビの九の一は、なぜ目立つ赤い帯をするのか。
  …「」
 
21 川面まで踏み分け惜しむ草紅葉
  これも分かり難い。無理無理つくってますねこの作者(JJ2)は。
  草紅葉の情景を知らないんじゃないですかね。
 
22 苦労など忘れてしまう草紅葉 
23 親離れ出来るものかな草紅葉
  この二句は、どう草紅葉がつながるのか、よくわからない。
  草紅葉でなくてはならない!っていう強さが草紅葉に無い。
  …「」「」
 
24 草紅葉鎌納めたる焼肉会(季重り)
   鎌を納めるのだから、秋とわかりますよね。焼肉会はバーベキューでいいでしょう
  無理に和語みたいにする必要はない。と考えます。
  …「鎌納め、畦道端の、バーベキュー」
 
25 草紅葉心の端に降り積もる
  降り積もるのは落ち葉、雪、土ぼこり。草紅葉は降らない。
  言いたいことはわかるけど、用い方がよくない。と思う。
  ・・・「草紅葉、心の端を、染めている」
 
26 きょうよりはきみとふたりで落花生○
  見立てのおもしろさに○。
  ・・・「無粋とは、殻を破りて、覗くやつ」
 
27 落花生夜の静寂にからからと
  たしかにそう、なのかもしれない。でも「夜の静寂」は説明が多すぎる気がする。
  古池や・・・の句は、夜の静寂なんて言わないけれど、わかりますよね。
  …「落花生、テレビも消えて、振ってみる」
 
28 ねえそれでどうなったのと落花生
  やめられないとまらないの句ですね。この趣向の句が多いのは、連想があたりまえだった。
  ということですね。同工異曲は選句の妨げ、ですね。
  …「」
 
29 食い尽くすまで手を伸ばす落花生
  やめられないとまらないの趣向。ややストレートに過ぎる。
  …「食い尽くし、底をまさぐる、落花生」
 
30 手のひらで遊ばす落花生二つ
  からからと、と同じような感じですが、リズムがむつかしいのと、ふたつ、とは?
…「」  
 
31 落花生これでおわりとまたひとつ
  やめられないとまらないの趣向。同じ趣向が続くと、選句にはやや不利ですね。
  …「あとひとつ、いいきかせても、落花生」
 
32 黙々と夫の背中や落花生
  やめられないとまらない、なのでしょうか。黙々としているのは落花生を食べてるから?
  …「」
 
33 今日の日を呑んで潰れし落花生
  すみません、今日の日、の今日の趣旨がわかりません。
  つまみの落花生の殻をつぶして、見てるのでしょうか
  呑みつぶれる、とかけてあるのでしょうか。
  …「」
 
34 手は口を口は手そしる落花生
  やめられないとまらないの趣向。江戸川柳のような、諺のような
  つまり、どこかで聞いたことのあるような句ですね。
 
35 名のごとく土の中から落花生
  説明だけの句になっちゃってます。土の中から芋ならぬ豆が出てくる不思議さや
  収穫の喜びを詠っていないところが残念です。
  …「」
 
36 姉妹故似てるはずだが落花生 
  ザ・ピーナツですか、きっと牛朗さんの句だと思います。
  大小あるのがおもしろいですね。
  …「双子ゆえ、大小ありても、落花生」
 
37 来客に両耳を預けて落花生
  やめられないとまらないの趣向。ですよねきっと。
  …「」
 
38 落花生期待通りの中身かな
  とんな期待だったのでしょう。大きい?甘い?
  …「」
 
39 切り株に夜露宿して星月夜
40 小石投げ波紋拡がる星月夜
41 おのづから声をひそめて星月夜
42 ふるさとの脳裏に浮かぶ星月夜
43 再会を約すことなく星月夜 
44 寝袋やきょうのテントは星月夜
45 幾万のみたまさざめく星月夜
 
46 星月夜靴ひもの白歩み行く○
   靴ひもの白さがきわだちますね。
 
47 すたすたがつい立ち止まる星月夜
48 あの頃に戻ってみたい星月夜 
49 猪影や見え隠れする星月夜
50 寝室の階別々に星月夜  
 
51 星月夜少し切り取り皿に盛る○
   和菓子が目に浮かびます。羊羹に金粉を散らして。
 
52 秋山に夫と登りし声少な
53 耳にふと甦る声十三夜
54 ちちろ鳴く朽木柱に父の声
55 今日明日隔てる虫の声のして
56 秋の空どよめく声や運動会 (季重り) 
57 振り向けばたれの呼ぶ声金木犀
58 秋の夜を埋め尽くしてや星の声 
59 夜に渡る妖しの羽音鴨の声
60 どっからか笛を吹くよな鹿の声
61 秋の夜の声無き声の睨み合い
 
62 きのこ採り見つけて声の押黙る○
   集まって来ちゃだめ~!ってことですか。すると松茸。
 
63 白鳥の鳴き声高く秋の空  
 
 
 
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J次郎2さんの今月の作品
 
8.肌寒に上着ことわる痩せ我慢  【J次郎】
21.川面まで踏み分け惜しむ草紅葉 【J次郎】 
34.手は口を口は手そしる落花生  【J次郎】
47.すたすたがつい立ち止まる星月夜【J次郎】
59.夜に渡る妖しの羽音鴨の声【J次郎】