顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第71回 歌子選&作品

①歌子選 
 
3 華やぎの声を集めて紅葉酒
 
  紅葉の華やかさと、感嘆する人々の華やいだ声・・・
  それを集めて、映像のすべてをさりげなく紅葉酒によせ集めてしまう
  うまい表現だと思いました。 
  

6 奥山の住職と酌む紅葉酒 
  「奥山の住職と」がリアリティがあり、青森県黒石市にある黒森山の
  浄仙寺の住職さんとお寺の紅葉風景が目に浮かびました。 
 
 
 
7 石窯の煙を追ふて紅葉酒 
  全山紅葉の美しい情景と石窯の煙をおいながらゆったりと
  お酒を飲んでいる何とものどかな情景が見えるようです。
 
 
  
9 夕霧に睫毛濡らして牛帰る
 睫毛を濡らした牛・・・牛をまじかでみたことはありませんが、
 強烈にその牛の貌や情景が目に浮かんで来るようでした。

 

22 神無月噂の絶へぬ人に会ふ
  どんな噂の絶えない人と会うのだろう。異性か同性か、神無月と
  きているから、隠しておきたい逢瀬なのだろうか、
  などなど、あれこれ想像させてくれる思わせぶりな表現がうまいなあ
  と思いました。
 
 

  
23 幼子の点滴取れて神無月 
  素直にわかりやすい言葉で日常を詠んでいらっしゃるところに
  好感が持てました。
 
 

選外になりましたが、どきどきさせられた句

11 エンジンを切りて無に帰す霧の中 
  運転中に霧が深くなってくると、前方が見えないので前進
  するのも怖いし、停車すると追突されるかもしれないので、
  それも怖い。前後左右ただただ白いだけの恐怖・・・・
    作者は淡々と「無に帰す」と表現されていますが、エンジン
  を切っちゃって大丈夫だったんだろうか、とそのあとのことまで
  ドキドキしながら想像させられました。
 
 
 
 

歌子の作品

 8 うっとりと媼のなめる紅葉酒    【歌子】
16 霧晴れて睡蓮沼の青きかな    【歌子】
24 観音も横座りなる神無月      【歌子】