①歌子選
3 華やぎの声を集めて紅葉酒
紅葉の華やかさと、感嘆する人々の華やいだ声・・・
それを集めて、映像のすべてをさりげなく紅葉酒によせ集めてしまう
うまい表現だと思いました。
それを集めて、映像のすべてをさりげなく紅葉酒によせ集めてしまう
うまい表現だと思いました。
6 奥山の住職と酌む紅葉酒
7 石窯の煙を追ふて紅葉酒
全山紅葉の美しい情景と石窯の煙をおいながらゆったりと
お酒を飲んでいる何とものどかな情景が見えるようです。
お酒を飲んでいる何とものどかな情景が見えるようです。
9 夕霧に睫毛濡らして牛帰る
睫毛を濡らした牛・・・牛をまじかでみたことはありませんが、
強烈にその牛の貌や情景が目に浮かんで来るようでした。
強烈にその牛の貌や情景が目に浮かんで来るようでした。
22 神無月噂の絶へぬ人に会ふ
どんな噂の絶えない人と会うのだろう。異性か同性か、神無月と
きているから、隠しておきたい逢瀬なのだろうか、
などなど、あれこれ想像させてくれる思わせぶりな表現がうまいなあ
と思いました。
きているから、隠しておきたい逢瀬なのだろうか、
などなど、あれこれ想像させてくれる思わせぶりな表現がうまいなあ
と思いました。
23 幼子の点滴取れて神無月
素直にわかりやすい言葉で日常を詠んでいらっしゃるところに
好感が持てました。
好感が持てました。
選外になりましたが、どきどきさせられた句
11 エンジンを切りて無に帰す霧の中
運転中に霧が深くなってくると、前方が見えないので前進
するのも怖いし、停車すると追突されるかもしれないので、
それも怖い。前後左右ただただ白いだけの恐怖・・・・
作者は淡々と「無に帰す」と表現されていますが、エンジン
を切っちゃって大丈夫だったんだろうか、とそのあとのことまで
ドキドキしながら想像させられました。
するのも怖いし、停車すると追突されるかもしれないので、
それも怖い。前後左右ただただ白いだけの恐怖・・・・
作者は淡々と「無に帰す」と表現されていますが、エンジン
を切っちゃって大丈夫だったんだろうか、とそのあとのことまで
ドキドキしながら想像させられました。