顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

第81回 8月 つゆきさん選句


つゆきさん選(5.10.14.19.21.26)

5  高原の宿の湯船や流れ星
    季語は「流れ星」。宿の湯船に浸かって、
    一杯でもやれば最高の気分、季語の「流れ星」
    が活きて居る。
 
 
10  振り向きもせず去る人や秋海棠
    季語は「秋海棠」。去る人に句味を感じた。
    秋海棠が咲いて居た。
 
14  山裾に鎮魂と咲く断腸花
    季語は「 断腸花」。秋海棠の別名である断腸花。
    鎮魂の意が感じられた作者の確信は揺らがない。
 
19  熊の子の飛び跳ねていく秋の森
    季語は「秋の森」。小動物に感応する。自然は
    そのとき言うだろう「森は生きて居る」と。
 
21  迎え火や姉は十二のまま来る
    季語は「迎え火」。姉に対する鎮魂の心。死者
    は年をとらないが生者は年を取る。この宿命に
    抗う術は無いのか、その答えは俳句にあると思
    います。句を詠めば見えて来る生の実相、そこ
    にある生命の真実。

26  秋茄子をもひで家内は口ずさむ
    季語は「秋茄子」。妻の歌。そこには生の真実
    が含まれて居る。季語の「秋茄子」が良き伴走者。