作 品
1 篠笛やシテを見守る月の影
2 十三夜白絹で拭く塗の盆
3 徳利も我も横なりカシオペア
4 巴といふ百一歳の生身魂
5 稲妻の用意ドンから雨あられ
6 幼子や双手に梨の重さかな
7 灯籠も跳人(はねと)も勇む北の夜
8 見栄を切り虚空を睨む佞武多かな
9 東雲やねぶたのあとの虚空かな
10 棟方が夢中に話すねぶたかな
11 送り絵に時間が滲むねぶたかな
12 笛太鼓見られる側のねぶたかな
13 人を待つ有楽町や十三夜
14 北海の水面明るき十三夜
15 垣根より碁を打つ音や十三夜
16 きもの着る美しき妻十三夜
17 一葉もみゆきも魅入る十三夜
18 後の月寝苦しき夜は忘れたり
8月の投稿作品をお届けします。今月の兼題は一駒さんから『十三夜』牛朗さんからは『ねぶた』でした。雑詠とあわせて一人三句の投稿です。18句だけですが、選句はいつもと同じく6句とし、その中でこの句が一番素晴らしかった、気に入った、よかったと思われた作品番号に二重丸をお願いします。選句締め切りは8月28日(月)送り先はお待ちしております。