第１１６回 ８月句会選句・作者

　　　　

　　牛
1 篠笛やシテを見守る月の影　　　　　【祥雲】

　　祥　駒　法◎
2 十三夜白絹で拭く塗の盆          　　　 【歌子】

　　歌◎　駒　　
3 徳利も我も横なりカシオペア　　　　　【しらぶる】

　　歌　祥　駒◎
4 巴といふ百一歳の生身魂　　　　　　　【牛朗】　

5 稲妻の用意ドンから雨あられ　　　　　【一駒】

　　牛　駒
6 幼子や双手に梨の重さかな　　　　　　【法被衣】

　　し◎　
7 灯籠も跳人（はねと）も勇む北の夜　　【祥雲】

　　　　　

　し　祥　牛　法
8 見栄を切り虚空を睨む佞武多かな　　　【歌子】

　　　　　

　駒
9 東雲やねぶたのあとの虚空かな　　　　【しらぶる】　

　　　　　　

　歌　し　祥◎　法
10 棟方が夢中に話すねぶたかな　　　　　【牛朗】　

　歌　し　牛◎　法
11 送り絵に時間が滲むねぶたかな 　　　　【一駒】

12 笛太鼓見られる側のねぶたかな　　　　【法被衣】

13 人を待つ有楽町や十三夜　　　　　　　【祥雲】

14 北海の水面明るき十三夜　　　　　　　【歌子】

　　牛　法
15 垣根より碁を打つ音や十三夜　　　　　【しらぶる】

　　歌　し　祥
16 きもの着る美しき妻十三夜　　　　　　【牛朗】　

　　歌　祥
17 一葉もみゆきも魅入る十三夜 　　　　　【一駒】

　　し　牛　駒　法
18 後の月寝苦しき夜は忘れたり　　　　　【法被衣】

8月の作品と作者、選句、感想をお届けいたします。作品、作者名などお間違いがないか、各自ご確認お願いします。