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多摩川や妻と旅籠の鮎尽し 【祥雲】
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並選【歌子選】 ★ 多摩川の旅籠で妻と鮎三昧をしている 景でしょうか。
仲のいいご夫婦の 会話 鮎のおいしそうなにおいまで
してきます。
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初蝉は土中にあるか暑き夜 【法被衣】
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並選【丑郎選】 ★ 蝉は幼虫七年、成虫七日と聞いております。
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遠雷と黒雲にみな走り出す 【祥雲】
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雷や光と音のショータイム 【法被衣】
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並選【歌子選】 ★ 稲光と雷鳴が次々に雲間から、日本海に落ちるさまは
まさに光と音のショータイムです。風呂の中から見た光景だっ
たので、カメラを持っていなかったことを悔やんだものですがなんだか、
その時の光景と、ぴったり重なる句で驚きました。
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露天湯は日本海の中雷走る 【歌子】
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並選【法被衣選】 ★海の遠くで音は聞こえず稲光だけ海に落ちる光景を
勝手に想像しました。
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七月の線状降水いと多き 【祥雲】
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並選 【あらまち一駒選】 ★今年は線状降水で川の氾濫多かった。
その地域だけ水害にお気の毒です。
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7月や紙の絵葉書き届きたり 【法被衣】
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並選 【法被衣選】 ★そよ風の通り道はさざ波が立って目に見えます。
そんな涼やかな光景が浮かびました。
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母逝きて最早一年(もはやひととせ)初蛍 【丑郎】
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特選 【祥雲選】 ★初蛍に接して、「ああ早いものだ、もう一年
経つのだな」と、蛍になったお母様を詠んだものか。
特選 【歌子選】 ★あれこれと忙しくて気がついたらもう一年
たっていた、ふと目をやると初蛍が、ふわりふわりと行ったり来たりしている。
母の化身だろうか。なんとも切なさを呼ぶ一句。
特選【法被衣選】 ★蛍になって戻ってきたんだろうか、しみじみと
亡き母を思う心情にあふれています。言葉も美しい。
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標語ありお触りいいよ水くらげ 【あらまち一駒】
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緑陰に猫の四匹無防備に 【歌子】
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並選【法被衣選】 ★緑陰で昼寝をしている猫、お腹を見せてじゃれあっ
ている猫、それらを見守る母猫。猫がいる光景は平和です。
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こっそりと祖母の秘蔵の梅酒飲む 【祥雲】
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並選【丑郎選】 ★やんちゃ坊主の頃思い出しました。
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淵好む大鮎体くねらせて 【丑郎】
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頭から塩焼き鮎にかぶりつく 【あらまち一駒】
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串刺しや炉を取り巻ける鮎の群れ 【法被衣】
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並選 【あらまち一駒選】 ★串差しの塩吹いた鮎が火灯りで旨そうに光っ
ている様子が浮かぶ
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目を細め苔の香なめる鮎の卓 【歌子】
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和邇浜に七月さむき風吹けり 【丑郎】
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七月や故郷恋し友の顔 【あらまち一駒】
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疫病にへばられ長き七月尽 【歌子】
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特選 【丑郎選】 ★「へばられ」調べてみて「へばり付かれる」と知り
ご苦労感じました。
並選【祥雲選】 ★ 「コロナに長く冒されて、とうとう七月末になって
しまたなあ」という感慨句か、
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一杯の梅酒に妻の上機嫌 【丑郎】
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並選 【祥雲選】 ★ 仲の良いご夫婦を想像させる良句で、ご夫婦の
会話が弾んでいる雰囲気です。
並選【あらまち一駒選】★ コレは去年もの梅酒うまくつけあがった万事が
上手くいった歓び顔が浮かびます
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亡き母の植えし古木の梅酒かな 【あらまち一駒】
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並選 【祥雲選】 ★ 梅酒を飲みながら、亡き母の植えた梅の古木を
想いだしている良句です。
並選 【歌子選】 ★ 実のなる人生を送るようにと,実をつけない桜よ
りも梅を愛した作者のお母様がほうふつとしてきました。
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梅の酒氷砂糖の新しき 【法被衣】
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また一瓶眺めるだけの梅酒作り 【歌子】
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並選【丑郎選】 ★ 下五字余り気になりますが、我が家の毎年同じ
事するお宅が有るとはに安心しました。
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落雷に裂けたる巨木焦げ臭し 【丑郎】
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並選 【あらまち一駒】 ★うちも落雷被害にあった、露出型配電盤が
真っ黒くろすけに。雷は怖いよ
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雷の鳴り渡る海二隻の舟 【あらまち一駒】
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