顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

萍漂子選  第23回

●萍漂子選 【6.19.23.26.41.】


 6.吾亦紅歌が染み入る親不孝

    「吾亦紅」という曲があり、歌詞に共感をもっています。



19.新米を炊いてぐるりの笑顔かな

    収穫の秋、豊穣の秋が食卓にもやってきた。
    
    家族の幸せな団欒へとつながったのでしょう。



23.吾亦紅すっくと立つ修羅の後

    二人の間に何があったのでしょうか。

    想像が膨らんでいきます。

    地味な花の赤は心の深層を表象しているようです。



26.ゆく秋の夕暮れ不意に茜雲

    秋の日はつるべおとし。さらにまた、その刹那、

    美しく夕陽に染まる茜雲に気づき、

    作者が驚いた光景が目に浮かびます。

    きっと、薄暮までの時間、足を止めて景色を味

    わったのでしょうか?

    私は「秋の夕暮れ」をこのように使いたいと思い

    ましたができませんでした。

    勉強させて頂きました。有り難うございます。



41.本を閉じふとこおろぎの鳴き止みし
 
    この本は純文学かミステリー、それとも…。気になります。

    こおろぎが本の世界から現にもどった自分に気づいたか。

    鳴き止んで、いっそう秋の夜更けの静寂さを感じます。


















第23回 萍漂子の作品


10.新米を研ぎつつ思う水加減     【萍漂子】


21.新米の香りが充ちる厨かな     【萍漂子】


11.新米の吹きこぼれたる香りかな   【萍漂子】


32新米を切るがごとくに母は研ぎ   【萍漂子】


42.新米を五感で遊ぶ厨かな      【萍漂子】


43鞦韆のゆらり揺られて吾亦紅    【萍漂子】


45.吾亦紅一雨ごとに深き恋      【萍漂子】


46.職退きて秋の夕ぐれ駅に立ち    【萍漂子】


49.封を切る秋の夕ぐれ酒の蔵     【萍漂子】


51.魚焼く秋の夕ぐれ月高く      【萍漂子】


53.ひとり居の秋の夕ぐれ灯を灯す   【萍漂子】


55.こおろぎが吾のことよとちちろ鳴く 【萍漂子】


57.こおろぎの問わず語りを湯屋に聴く 【萍漂子】


47.深酒をこおろぎどもが戒めん    【萍漂子】


33.深酒をこおろぎどもにおこされて  【萍漂子】


22酔いつぶれベンチの下にこおろぎが 【萍漂子】