顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

歌子選 第23回

●歌子選 【6.26.32.43.50.】


 6.吾亦紅歌が染み入る親不孝

    吾亦紅という歌の印象が強烈で、今回の作品にも複数

    歌の吾亦紅がでていますが、他の句は説明句になっているのに対し

    (しまったーー。私の句も、独りよがりな説明句だ)

    この句は、ご自分のことを 詠まれているのですよね。

    その『歌詞が染み入る親不孝』 でぐっと心を捕らえられて
 
    しまいました。

    俳句とは関係ないのですが、この吾亦紅の歌詞で、

    よく分からないところがあるのです。『あなたにほめられる

    事がひとつだけある、俺、離婚したんだ』って言うくだり

    ありますよね。それ、どういうことなんでしょう。なんでそれがほめら

    れることなのか いくら考えても、よくわからないんですよねえ。

    ひどい嫁だから、早く別れろって、お母さんによく言われていたって

    言うことなのかしら。 
  
    
   

26.ゆく秋の夕暮れ不意に茜雲

     『不意に』・・・に、その一瞬の感動が伝わってきます

      茜雲に気づいた感動が、まるで私自身が感じた

      感動のだったような気がしました。。

      四方八方ふさがりのような状況におかれていても、天窓だけは開い

      ているっていいますが、空を見上げることさえ出来たら、

      アーーまだ 大丈夫、・・って思えるのです。

      美しい茜雲に、心癒されます。    
    
    


32.新米を切るがごとくに母は研ぎ

    切るがごとく。。。 母親の所作をよく観察しており、

    米の音、水の音も聞こえてくるよう。


     

     
50.あと出しのチョキにしたそな菊の花


    こんもり咲く菊の花から、花びらが一・二枚 はみ出している様子を

    後出しのチョキにしたそな。。。というふうに表現されるところが

    なんともかわいらしい。その表現に、思わず、くすっと笑いがこぼれました。

    





43 鞦韆のゆらり揺られて吾亦紅  

    ぶらんこのゆらゆらと、吾亦紅のゆらゆらがだぶって、とても

    優しく素敵なお句なのに、ぶらんこを漢字にされたために、

    ほのぼの優しい句の印象が、半減した感じがしました。


















第23回 歌子作品

2.新米の歓喜はじけて田の広し 

13.父となる子の腕太し秋の暮

24.月の夜半たれか隣にいてほしき

35.こほろぎや溜息めきし旅枕

44.ひげ面の哀歌流るる吾亦紅

48.狭き家に笑顔寄り添ふ秋の暮

52.溜息を歌に託せやちちろ虫