顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

法被衣選 (第25回)

●法被衣選【1.2.18.29.57】



1.イブに逝き我に残したクリスマス


    クリスマス忌とはキリストは無粋なのか、

    粋なのか。

    故人のご冥福を祈ります。





2.もう寝たかまだだともどる偽サンタ

    なんとも微笑ましい光景です。
    
    子供にとってはサンタは本物であって欲しい

    のかも。




18.還暦を過ぎて一人のクリスマス

    一人でクリスマスを祝うのか、クリスマスには縁

    が無いのか。

    商業ベースのクリスマスに背を向けるのか

    世の喧騒からそっとしておいて欲しいのか、

    とても複雑なものを内包しているように思うのは私だけ?




29.撞くかねの遠く遠くにあかね雲

    なんとも日本的な大きな光景が広がります。

    やはり夕焼けにはお寺の鐘。

    教会の鐘では似合いませんね。



57.コンビニのケースに暮らす雪うさぎ

    雪うさぎもコンビニの冷凍ケース住まい。

    時代を感じて、面白いやら、ちと寂しいやら・・・。







その他気になった句


8.色あせた写真に残るゆきうさぎ

    同感の句70「時を経て夢まぼろしの雪兎」を詠みました。

    遠い遠い過去のお話。

    東京では雪兎見る機会がありません。



10.除夜の鐘太平洋へ鳴り響き


    スケールの大きな句ですね。
   
    ★欲張って盗作

    除夜の鐘太平洋を渡り行き




11.電飾の窓がきらめくクリスマス

    きらめくの四文字が説明的でもったいないような

    気がします

    ★そこで盗作

    電飾の窓あふれたるクリスマス




19.クリスマス孫もなければ歌もなし

     寂しい句ですが、そもそも部外者がクリスマスを

     祝う事自体が変といえば変ですね。

     そう考えると寂しい句ではないのでしょう。




23.弾けたる笑みの赤子やクリスマス


     聖夜にふさわしい赤子の笑み。

     汚れのない赤ちゃんに無意識のプレゼントの意味が

     加わるような気がして


     ★盗作

   
     弾けたる笑みの赤子にクリスマス




33.携帯をかざして拾う除夜の鐘

    あちこちに手が伸びて写メの光景でしょうか。

    まさに今様の光景ですね。



38.サイレンの遠きに混じる除夜の鐘

     遠くに聞こえる救急車のサイレンの音と除夜の鐘

     の音の対比が面白いです。

     主役がサイレンなのか除夜の鐘なのか、少々判然

     としない印象を持ちました。

     ★状況は変わりますがさっそく盗作


      サイレンのとぎれとぎれに除夜の鐘


42.静寂を刹那に破るかねの音

     突然の鐘の音に世界が震え驚く様子のような気が

      します。

  
     ★もっと強調して盗作

      静寂を破り出でまし除夜の鐘



43.声明とかねの音寒し寺の堂

      初詣のお参りの光景でしょうか。

      寒し、よりも凍てし、の方が厳粛な空気感が

      伝わるように思いました。


      ★盗作です。

       声明と鐘の音凍てし初詣



45.石の床震わすほどにかねの音

     鐘の音を間近で聞くと迫力ありますね。

     かねの音を平凡に除夜の鐘とすると季節も時間も

     見えてくるように思います。

     ★石の床震わすほどに除夜の鐘



50.中州まで飛びつつ石のゆきうさぎ

     川の中にある石に積もった雪を雪兎に見立てている

     のでしょうか。

     語呂もよく黒々とした石と白い雪の対比が浮かんで

     きます。

 
     ゆきうさぎよりも雪帽子の方が無理がないような気も

     します。



69.雪うさぎ下駄箱の上で水浸し


    外では雪うさぎも寒かろうに、と子供が下駄箱の上に

    置いたのか ユーモラスな光景です。





今回は力作が多く選句に悩みました。

人様の選評や盗作も心苦しい限りですが、句を楽しむためと

ご容赦の程。













●法被衣の作品


4 おちこちにジングルベルの場末かな 【法被衣】

15 とにかくも飲んで歌えやクリスマス 【法被衣】

22 群衆にチラシ配りしサンタの背      【法被衣】 

30 年の瀬や金管ラッパに映る街       【法被衣】 

52 指先が赤く凍えて雪兎        【法被衣】

70 時を経て夢まぼろしの雪兎       【法被衣】

73 あぶく銭散財してや年の暮れ      【法被衣】