●祥雲選【 4、9、11、62、63 】
4.目で語る二人がおりぬ春の茶屋
「目で語る」が効いていて、言葉は要らない恋人か
夫婦の穏やかな心情が溢れています。
9.二人して歩く野面は春淡し
一人よりも二人で歩く野面はよけいに温かく感じ
られる。風景と心情が巧く表現されている。
11.白梅に吸い寄せられし二人連れ
紅梅よりも香りの高い白梅には、思わず「吸い寄
せられ」てしまいます。和やかな会話が聞こえて
くるようです。
62.昨日より今朝が明るし梅の畠
毎日の梅畠の変化が巧く表現されています。観察
の鋭い句です。
63.天仰ぎすっくと立てり春の馬
若駒でしょうか。「すっくと立てり」が効いています。
目に浮かぶようです。
以上 祥雲
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●祥雲の作品
5.寄り添いし二人静の穂に光 【祥雲】
14.蓑を着て雀の遊ぶ二月かな 【祥雲】
25.剪定や鋏の音の心地良さ 【祥雲】
36.剪定やこの一枝を如何にせん 【祥雲】
57.鼻先の微かに潤む春の牛 【祥雲】
65.一つ傘春の霙を楽しめり 【祥雲】